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人事制度の道具箱

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-Q-数年ぶりに新卒の従業員を採用しました。6月から7月にかけて、夏季賞与の
  人事考課を控えていますが、どのように行えば良いのでしょうか。

-A-「自社が求める人材像」の意識付けを図るうえでも、他の従業員と同じ流れ
  で人事考課を行い、その後の面接を丁寧に行うことが大切です。

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■ 入社して2~3ヶ月でも人事考課を行うのは?

 人事考課の基準とは、自社が「(存続し、成長する上で)求められる人材像」を「評価項目」という切り口で表現したものであると言えます。

 したがって、たとえ入社から日が浅くても、自分の所属する会社がどのような「考え方」や「行動」を大切にしているか理解してもらうべく、人事考課を行う必要があります。

 また、新卒社員にとっても、この点を理解した上で、これからの業務を進めた方が成果をあげやすくなるのではないでしょうか。
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■ 新卒社員に対する人事考課のポイントは?

 新卒社員に人事考課を行う企業の多くは、その結果を賞与額や昇給の判断に反映させていませんが、その結果を受けて「面接」を丁寧に行っているようです。
 
 この「丁寧に」とは、最初の緊張をほぐす段階(アイスブレイク)から時間をかけて行うとうことです。

 初めて面接を行う新卒社員も緊張していますが、それを行う上司もまた、「若い人と話を合わせるのはちょっと・・・」などと、新卒社員以上に緊張していたりします。「はい」「いいえ」で答えられる内容よりも、「休日はどんな風に過ごしている?」「昼食はどこに行っている?」など、相手が主体的に話せる話題を投げかけてみましょう。

 また、アイスブレイクで場を暖めた後も、「どう思いますか?」「具体的には?」など、できるだけ「質問」形式で話を進めて行くことで、新卒社員に”話を聴いてくれている”という安心感を与えることができます。

 そして、面接の最後には、「仕事のことや、会社・上司に対して、聞きたいことはありますか?」と再度質問を投げかけると、締めくくりやすくなります。
 

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# by e-team7 | 2012-05-21 14:36 | Q&A
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-◇-小室淑恵 著
     「ラクに勝ち続ける働き方」
               幻冬舎 2011年 952円

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■ 本書の概要
 
 ワークライフバランスの必要性が様々な場面で話題になっていますが、その基本的な考え方や、日常業務への取り入れ方の具体策については、なかなかイメージしにくいものです。
 本書は、企業側・従業員側からの取り入れ方を楽しく解説しながら、その必要性と効果を理解できる構成となっています。
 人事考課の将来的な方針を考える上でも参考になる一冊です。
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■ おすすめポイント

 この本では、

 「ラクに(時間効率がよい)勝ち(成果を出す)続ける(持続可能な)働き方」

 をキーワードに、ワーク・ライフバランスと、仕事における高い成果との両立を図るために必要な行動や考え方を楽しくわかりやすく解説しています。

 「長時間労働」と「頑張り」だけでは収益がアップしなくなってきた経営環境のなかで、生産性を高め、従業員が目標に向かって元気に働くためには、「ワーク(仕事)」と「ライフ(心身ともにエネルギーを満たす場)」のバランスが不可欠であることが最も強調されています。

 このバランスを実現するための行動として、「ワーク」については、時間効率を上げるべく、”チームプレー”を原則として、個々の仕事を細分化しながら分担する方法や、各作業にかかる時間を把握するために、一日の仕事の時間割を作り、実際の行動と照らし合わせる方法などが紹介されています。

 また、「ライフ」の中では、メンタル不調を防ぐための生活リズムや、完璧を求めない”ながら8割主義”の考え方から、育児休業から復帰する際の時間管理、配偶者とのコミュニケーションスキルまで紹介されています。

 
 ワークライフバランスの考え方を社内に取り入れるということは、これまでの人事考課の切り口を180度変えることにもなり得ます。これからの考課の視点を考える上でも参考になる一冊です。


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# by e-team7 | 2012-05-01 16:46 | 書籍
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-◇-窪田 千貫 著
  「付加価値分析による人件費の支払限度
             ~労使が納得する賃金改善の進め方~」
                     同友館 2009年 1,800円

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■ 本書の概要
 
 労使ともに納得のいく「賃金改善」を進める上で、知っておかなければならない知識や情報を凝縮した内容となっています。
 自社の給与の現状を把握したい時や、賃金制度を見直す糸口がつかめない場合に参考となる一冊です。
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■ おすすめポイント

 従業員の賃金改善を進めるにあたって、これまでの労使交渉の歴史から、労務管理を取り巻く最近の話題、参考にすべき世間相場、経営分析に基づく具体的な計算方法までを具体的に網羅した本です。

 「賃金改善」を進める場合、つい「過去の実績値」や現在の業績から起案してしまうことがよくありますが、本書では、会社の将来像に基づいて試算された「計画値」を用いなければならないことが強調されています。

 「計画値」とは、自社の「付加価値」の向上にリンクした指標(労働生産性、資本生産性、労働分配率、資本分配率等)の実態を把握し、改善策を明確化した上で決定した将来の目標数値を言います。本書では、これらの指標の計算式や、定義の難しい『付加価値』に算入すべき数値の具体例も複数掲載されています。

 また、従業員の定着を考える上で必要な「年齢に応じた世間相場」の指標として、「生計費」の取り扱い方が具体的に解説されています。

 上記のように、緻密な計算のもとで「賃金改善」を行うことはもちろん大切ですが、本書では、最後に、これを労使納得の上で実現できるかどうかは、日常のコミュニケーションにかかっているとも述べています。


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# by e-team7 | 2012-03-27 16:30 | 書籍
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-◇- 平成23年パートタイム労働者総合実態調査
                   (厚生労働省 2011年12月)
     
  ・調査地域:岩手県、宮城県、福島県を除く全国
  ・調査対象:5人以上の常用労働者を雇用する民間の5,909事業所
  ・調査の対象期間:平成23年6月1日現在の状況
  ・調査の方法:郵送法
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■ 調査結果(抜粋)

 2 雇用管理の状況
  (3)賃金を決定する際に考慮した内容(複数回答:上位5位)

   ・能力、経験(52.5%:正社員73.5%)
   ・職務の内容(業務の内容及び責任の重さ)(48.7%:正社員81.2%)
   ・地域での賃金相場(37.3%:正社員18.4%)
   ・職務の成果(30.2%:正社員56.0%)
   ・勤続年数(22.2%:正社員46.0%)

  (4)手当等、各種制度の実施及び福利厚生施設の利用(複数回答)
   ・通勤手当(65.1%:正社員85.6%)
   ・更衣室の利用(61.8%:正社員66.7%)
   ・休憩室の利用(60.3%:正社員64.7%)
   ・慶弔休暇(42.2%:正社員82.7%)
   ・賞与(36.4%:正社員83.4%)
   ・人事評価・考課(36.4%:正社員62.7%)
   ・定期的な昇給(27.8%:正社員66.5%)
   ・給食施設の利用(21.8%:正社員23.7%)
   ・人間ドックの利用(20.2%:正社員44.7%)
   ・退職金(13.0%:正社員74.3%)

 3 労働条件の明示
  (3)処遇の説明

   ・過去3年間にパートから処遇に関する説明を求められた(15.6%)
   ・過去3年間にパートから処遇に関する説明を求められていない(73.5%)
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□ パートタイム従業員の処遇は「地域の相場」しだい?

 この調査では、パートタイム労働者との比較を行う目的で、調査対象の事業所に勤務する正社員に関しても、同じ質問がされています。
 この中で、「賃金」の決定要因について見ると、正社員と比較して『地域での賃金相場』の影響がかなり大きいという特徴が見られます。
 また、「福利厚生等」についても、正社員が『賞与』『昇給』『退職金』といった、金銭に関わるメニューが多いのに対して、パートタイマーは『更衣室』『休憩室』など、施設の利用に関するものが多いことがわかります。

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# by e-team7 | 2012-03-12 09:00 | 話題

第224号「自己申告制度」

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-◇-「自己申告制度」【じこ-しんこく-せいど】

  現在の仕事の状況や将来のキャリアプラン、希望する配置などを、会社に対
 して従業員自ら申告してもらう制度。

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■ 「自己申告制度」とは

 文字通り、会社に対して「自己」のことを、自ら「申告」してもらう制度をいいます。
 よく、「配属」の希望を聞くというイメージで捉えられることがありますが、従業員に合った能力開発や、メンタルヘルス対策としても活用されています。
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■ 「自己申告」の内容

 どのような「自己」のことを「申告」してもらうかは、その目的によって様々な切り口が考えられます。いずれにしても、自己申告の趣旨を明確にしてから行うことが重要です。

 一般的に多い「配置」の希望を聞く場合には、現在から将来にわたって希望する職種とその理由を具体的に「申告」してもらうことが考えられます。
 また、個々の従業員の状況を定期的に把握したいのであれば、現在の業務内容はもちろんのこと、体調や個人的な悩みまで聞いておく必要があります。

 よく用いられる項目としては、つぎのようなものがあります。

 ・現在取り組んでいる業務の内容
 ・現在の業務に対する考え(やる気を持って取り組めているか、自分に向いて
  いると思うか、気になる点はどこか等)
 ・現在取り組んでいる自己啓発の内容
 ・自社の仕事の中で興味のある分野
 ・現在気になっていること、悩み事等
 ・将来配置して欲しい部署の希望
 ・会社に対する希望、要望


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# by e-team7 | 2012-03-11 17:51 | 用語

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