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人事制度の道具箱

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第178号「係数制賞与」

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-◇-「係数制賞与」【けいすう-せい-しょうよ】

  職種・役職等に応じてあらかじめ決められた基準額(基本給、最低保障額
 など)に、考課結果や職責、部門業績等の「係数」を掛け合わせて賞与額を
 決定する方法。
  「係数制賞与制度」「賞与の係数制」などとも言う。

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■ 「係数制」で賞与はどう決まる?

 係数制で賞与を決める流れは、つぎのとおりです。

 (1)基準額(基本給、役職・職種等に応じた最低保障額等)を決める
 (2)係数表を作成する
 (3)(1)に(2)を掛けて賞与額を決定する

 係数制のメリットは、基準額を公表することで社員に安心感を与えられる、他の制度からの移行が簡単、等が挙げられます。
 一方、デメリットとしては、全社員の賞与額が確定するまで原資がわからない、基準額表と係数表両方の定期的な見直しが必要である、原資が考課結果の甘辛に左右されやすい、等が挙げられます。
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■ 「係数制賞与」と「ポイント制賞与」との相違点は?

 係数制賞与の「係数」は、ポイント制賞与のポイントと同じく、自社が重視する要素(考課結果、職務、役職、業績、部門業績等)に対して設定します。

 このように、一見すると、係数制もポイント制も、似たような切り口で運用されているような印象を受けますが、賞与原資に与える影響が正反対であることに注意が必要です。

 係数制は、全社員の賞与額が確定してから原資が決まるのに対して、ポイント制は、最初に原資を決めてから個々の賞与額に割り戻す点に大きな違いがあります。

 賞与の「決め方を決める」時には、会社として人件費をどのように捉えるかを明確に決めてから臨むことが大切です。


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by e-team7 | 2010-11-09 15:01 | 用語

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