第112号「賞与配分のアイデアは?」
-Q-現在夏期賞与の準備に入っています。支給額はいつも私(社長)が、勤怠や日頃の勤務状況を見て決めているのですが、今回初めて原資が前年割れしそうなのです。このような中で従業員に厳しさを実感しながらも納得してもらえるような賞与配分のアイデアを頂けないでしょうか?
-A-賞与の配分方法には様々ありますが、いずれにしても、まずは社長が自らの言葉で業績の厳しさを説明し、個々の社員のやる気を刺激することが大切です。
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■ 賞与配分のアイデアいろいろ
賞与の配分方法は、企業の数だけあるとも言われています。「基本給の○ヶ月」「個人別売上額の○%」というものから、「ダーツで決める」などというユニークなものまで実に様々です。
代表的な賞与配分方法としては、つぎのようなものがあります。
1)月数制
→基本給をベースに、支給額を月数の増減で調整する方法
2)ポイント制
→等級・役職等に応じてポイントを設定し、原資を獲得ポイントに応じて配分する方法
3)係数制
→基本給または等級・役職等に応じて基礎額を決定し、そこに係数を乗じる方法
月数やポイントおよび係数は、その期の業績や個人・チーム等の評価に応じて決定されます。
また、1)、3)は月数や係数に応じて原資が変動するのに対して、2)は原資の増減をポイント単価で調整できる点に特徴があります。
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■ まずは「社長の言葉で話す」ことから
業績に厳しさが見えてくると、つい、給与や賞与の制度の見直しから先に着手してしまいそうになります。
しかし、このような状況の中では、業績の回復に向けて、社員に現状を正しく知ってもらい、前向きに行動を起こしてもらうことが最優先です。
そこで、給与や賞与の決め方を変更する場合には、まず、会社の状況を「正しく」説明することから始めてみてはいかがでしょうか。
伝え方のコツは、「社長の言葉」で話すことです。誰かの言葉や本からの引用は極力避け、社長の気持ちを率直に伝えることが社員の共感を呼び、納得性を高めることにつながります。
この時、実際はとても厳しいのに、「まあまあ厳しい状況にある」などと、表現を緩めてしまうと、聞く側の社員の気持ちも緩んでしまうので注意が必要です。
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