第70号「ミドルを覚醒させる人材マネジメント」
■■
■ 人事おすすめ本紹介⑥「ミドルを覚醒させる人材マネジメント」
==========================================================================
■ こんにちは。子どもたちはもう夏休みですね。うらやましいです。
さて、今回は、人事制度を定着させるための実践本をご紹介します。 ■
─────────────────────────────────────
-◇-吉田 寿 著
「ミドルを覚醒させるマネジメント~成果主義の機能不全はここから直す!」
日本経済新聞出版社 2008年 1,800円
─────────────────────────────────────
■ 本書の概要
『適正運用こそが制度の死命を制す』というテーマのもと、成果主義人事制度
の策定から定着までのポイントを、制度面・人材面から、豊富なコンサルティン
グ事例を踏まえて、実践的に解説しています。
■
--------------------------------------------------------------------------
■ おすすめポイント
この本では、最近の成果主義に対する批判は、多くの企業が「成果主義」の定
義づけを「間違って」いることと、運用に対して「地道に、愚直に、徹底的に」
向き合っていないことがその要因であると指摘した上で、成果主義人事制度を活
用した組織変革のプロセスをわかりやすく解説しています。
人事制度の策定から適切な運用を経て、定着に結びつけるまでのポイントを、
筆者はつぎのようにまとめています。
①できるだけ早い段階から、現場の社員を参加させる
導入後の混乱を避けるために、早期からできるだけ多くの社員に参加しても
らい、「我が制度」との意識を高める(『共創』と『共感』のプロセス)
②経営理念と評価項目のリンクが切れていないか再確認する
経営理念(ビジョン・バリュー)から部門目標、管理者目標、一般社員目標
につながりを持たせ、各チーム・個人の「期待される役割」をはっきりさせる
③運用しながら現場の意見をよく聞き、要点をルール化する
現場の実情を見聞きしながら運用上の弱点を把握し、その部分に集中してマ
ニュアルを作成し、どんどん公開する
④「成果」=「能力」×「やる気」であることを意識する
これまでの成果主義ではあまり触れられてこなかった、社員の「やる気」を
重視し、その源と阻害要因を客観的に(アンケート等で)把握し、評価や処遇
に活かす
⑤ミドル(考課者)対策をしっかり行う
研修等を通して、経営ビジョン、人材育成の重要性、人事制度そのものの仕
組みに対する理解を深めさせる(考課者が自分で理解・納得した時点で、組織
がその行動を支援する)
また、上記の内容に関連して、「目標の難易度設定」「途中で異動があった場
合の評価方法」「社員からの苦情の受け付け方」など、自社にも必ず思い当たる
運用上のトラブル解決法や、総務や人事部門が頭を悩ませる評価者研修、評価面
接の進め方についても、具体的に解説しています。
本の題名は「ミドルマネジメント」ですが、『評価三割、運用七割』という書
中の言葉が表すように、人事制度を動かすための実践編として、どこから読んで
も役立つ内容となっています。
■
==========================================================================
-◇-このメールマガジンへの「!」「?」をお寄せください!
info@e-team.jp
-◇-アドレスを追加・変更される方、配信停止を希望される方は、こちらまで
http://www.e-team.jp/FS-APL/FS-Form/form.cgi?Code=zinzi
-発行-有限会社e-team http://www.e-team.jp
香川県高松市東山崎町276-5 SDビル2階
==========================================================================