人事制度の道具箱

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第233号「役割ポイント」

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-◇-「役割ポイント」【やく-わり-ぽいんと】

  「ポイント制」による昇給・賞与の仕組みの中で、日頃の業務における「役割」に
  応じて付与されるポイントのこと。
  「職責ポイント」などともいう。

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■ 「ポイント制」による昇給・賞与制度とは

 文字どおり、ある基準(人事考課の最終結果や役職等)に則って、個々の従業員に付与されたポイント数に応じ、昇給額や賞与額が決まる仕組みをいいます。
 あらかじめ決められた原資を、ポイントで配分するため、予算に応じた原資管理を行うことができる制度といえます。
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■ 「役割ポイント」をどのように活かすか

 この「ポイント制賞与」の”ポイント”として取り入れられる基準は、主に「人事評価の最終結果」や「役職」「勤続年数」といったもので、「SABCD」「部長」「○年」など、ハッキリした尺度で表せるものがほとんどです。
 一方で、この「役割ポイント」とは、”役職者ではないが、チームの中心的役割を果たしている”、”部下の教育を担当している”など、上のような尺度では表せないけれども、会社に貢献する働きをしている従業員に対して、その功労を認めて付与することを目的としています。
 人事制度を運用する中では、定量的な尺度で表せる基準を重視してしまいがちですが、数字に表せないような貢献も尺度に入れていきたいものですね。


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# by e-team7 | 2012-09-10 09:37 | 用語
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-◇-中田 亨 著
     「『事務ミス』をナメるな!」
                 光文社新書 2011年 740円

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■ 本書の概要
 
 年金問題に代表される「事務ミス」の原因と防止法について、”人は必ず間違える”という観点から、具体的な事例やテストを通してまとめられています。
 事務職の人事評価項目の漠然とした表現をなんとかしたい、という方におすすめの一冊です。
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■ おすすめポイント

    ”みれだや あまやりを じうどてきに とのりぞける。”

 この文章を「乱れや誤りを自動的に取り除ける」と読んだ人は、事務ミスを招く「能力」を十分に持っています。これは、人間には間違った情報を取り除く能力があり、誰もが事務ミスを招く可能性があることを示唆しています。

 この、誰もが起こしうる「ミス」の解決には、「しなくて済む方法を考える」「作業手順の改良」「ソフトウエアを改良」「ハードウエアの改良」「復旧手段充実」「非常用装備」「問題現象の有効活用」という6つの方策があり、
事情に応じて最も妥当な策を選び取ることが有効であることが、事例とともに述べられています。

 また、事務ミスの防止策として、事務作業の工程の中で異常を検知する能力を高めることや、同僚や部下を指導して業務知識を再確認すること、作業の流れを一本道にすること等があげられています。


 事務職の人事評価項目には、「ミスの防止」がよく登場してくる一方で、考課者や被考課者からは「項目の内容が漠然としていて意味がよくわからない」という声をよく聞きます。事務ミスの原因を断つための行動(仕事の流れ改善や部下の指導など)を具体的に明記した評価項目を作ってミス防止に役立てたいですね。


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# by e-team7 | 2012-07-30 17:59 | 書籍
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-Q-近年、従業員の数が増えてきて、人事考課を記入する管理職の負担が大きく
  なっているように感じています。どのような対処法がありますか?

-A-まずは、考課の流れを細分化して、1人の考課者が考課する人数を減らせな
  いかを考えます。それが難しい場合には、”副考課者”を決めて、考課者と
  相談しながら進められる体制を作ってはいかがでしょうか。

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■ まずは制度の運用面から負担軽減を考えよう

 企業規模の大小を問わず、1人の考課者が20人、30人、それ以上の数の部下を考課しているというケースはよく見かけます。

 しかし、このような場面が一次(上司)考課で見られているとしたら、管理職には大きな負担がかかっていることが考えられるため、改善が必要です。

 この場合には、まず、考課の流れ(誰が誰を考課するか)を細分化して、より現場に近い管理職(現在の考課者が課長級であれば係長級など)を考課者として運用できないかを検討します。

 考課に対する部下の納得性を高めるためにも、考課者の負担を軽減し、公平な評価が行える環境を整えることが大切です。
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■ 比較的短期間で対処できる方法は?

 上記の対処法は人事制度の運用に関わることから、改善までに手間や時間がかかり、次期の考課からすぐ実施、という訳にはいかない部分もあります。

 そこで、考課者の”相談相手(副考課者)”を決めて、人事考課を複数で実施するという方法を取り入れている企業もあります。

 例えば、課長が考課者であれば、その相談相手を係長として、課長が迷った時には係長に相談して意見を聞く、といったものです。

 この方法は、係長は考課者ではなく、”相談相手”であり、実際の考課の決定は考課者が行うことから、係長向けの考課者研修等を無理に実施しなくても、短期間で運用を開始することができます。

 相談相手くらい誰でも良いではないか、という声が聞こえてきそうですが、相談相手を決めずに誰にでも相談してしまうと、相談された人とされなかった人との間に、結果に対する納得性の温度差が見られる場合があるため、相談相手となるべき人はあらかじめ指名しておく必要があります。

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# by e-team7 | 2012-07-23 17:29 | Q&A
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-◇- 社長や会社に感じる『気持ちの上での距離』に関する調査
              (株式会社JTBモチベーションズ 2010年5月)
  ・調査地域:全国
  ・調査対象:従業員500名以上の企業に勤める会社員(経営者・役員を除く)
  ・有効回答数:男性416サンプル、女性99サンプル
  ・調査の対象期間:2010年4月9日~4月11日
  ・調査の方法:インターネットリサーチ

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■ 調査結果(抜粋:上位3位)

 1.社長との間にある、「気持ちの上での距離」はどのくらいですか。
   (1)全体

     ・違う星にいる(4億キロ)           20.4%
     ・違う都道府県にいる(500キロ)        20.2%
     ・違う国にいる(1万キロ)           19.4%

   (2)部長クラス
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     28.6%
     ・同じ都道府県内の別ビル(30キロ)      28.6%
     ・違う星にいる(4億キロ)           14.3%

   (3)一般
     ・違う星にいる(4億キロ)           24.8%
     ・違う都道府県にいる(500キロ)        22.7%
     ・違う国にいる(1万キロ)           22.3%

 2.社長との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位)
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   25.1%
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      18.2%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    13.7%
   ・目指す方向や価値観が違う           13.4%
   ・物理的な距離が遠い              12.1%

 3.上司との間に、気持ちの上で感じる距離はどのくらいですか。
   (1)全体

     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 28.9%
     ・すぐそば(1メートル)            24.3%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)  20.2%

   (2)部長クラス
     ・すぐそば(1メートル)           33.3%
     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 19.0%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     19.0%

   (3)一般
     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 27.3%
     ・すぐそば(1メートル)            21.5%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     19.4%

 4.上司との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位) 
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      24.5%
   ・目指す方向や価値観が違う           22.4%
   ・判断や行動に、納得できない          21.8%
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   15.6%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    5.4%

 5.上司との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位) 
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      24.5%
   ・目指す方向や価値観が違う           22.4%
   ・判断や行動に、納得できない          21.8%
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   15.6%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    5.4%

 6.会社との「気持ちの上での距離」を縮めるとすれば、どれが役立ちますか。
   ・会社の理念や戦略を認識し、共感できる           19.8%
   ・やりがいのある仕事ができる                17.7%
   ・社内コミュニケーションが活発で、全社的な動きが感じられる 17.3%
   ・自分の仕事への評価に納得できる              11.8%
   ・仕事上の目標が明確で、納得できる             10.9%

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□ 社長との距離は「火星くらい遠い」?

 この調査では、社長・上司・会社との距離を、『一心同体』から『違う星』にまで例えて表現し、本来重くなりがちなコミュニケーションの現状をわかりやすく面白く伝えています。従業員500人以上の企業と言えども、一般社員が会社(10.7%)より社長(24.8%)のほうを『違う星』ほど遠く感じられると回答している点が興味深いですね。
 また、一般社員が上司との距離を遠く感じる要因として、「こちらの仕事や状況を理解していない」が1位となっている点を見ると、上司の観察力が人事制度の円滑な運用のために不可欠であることがわかります。


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# by e-team7 | 2012-07-23 17:24 | 話題
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-◇-松波 晴人 著
     「ビジネスマンのための『行動観察』入門」
                 講談社現代新書 2011年 760円

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■ 本書の概要
 
直接現場に入って人の行動を観察し、それを分析して問題解決を図る手法「行動観察」の要点を、筆者が実際に行った観察過程と結果から解説した本です。
 人事考課に不可欠な、被考課者の行動を「観察」する際の参考となる一冊です。
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■ おすすめポイント

 「行動観察」とは、具体的には”現場に行って、人の行動を観察する”ことによって、”根拠のあるソリューションを提案”することを指します。

 この本では、ワーキングマザーのお悩み発見、イベントの売上向上、オフィスの残業削減、ホテルマンのサービス向上など、人間の何気ない行動をつぶさに追いかけて問題解決につながった例が多く紹介されています。

 「行動観察」のポイントは、対象をただ”見る”のではなく、「目の前の人をいかに幸せにするか」という想いを持って”観察する”ことにあります。

 また、行動を観察する過程では、自分の価値観や先入観というフィルターを通して対象者を見ない(ありのままを見る)ことも重要だと述べられています。

 そして、観察結果を”根拠のあるソリューション”として提案する際には、観察者が行動観察から発見した事実を整理し、対策を熟考して提案を行うものの、どのソリューションを選択するかは、観察の対象となった組織の長や現場の従業員に任せるべきであることが強調されています。


 人事考課においても、考課者に対して、被考課者の行動を「観察ノート」に記録して忘れないようにすることを奨める企業が多くあります。
 ただ評価のABCを付けるために記録するのでなく、”人事考課を通して部下を幸せにする”という立場で行うと、部下育成に対するイメージが掴めてくるのではないでしょうか。

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# by e-team7 | 2012-05-28 10:49 | 書籍

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