人事制度の道具箱

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-Q-人事制度を導入して5年目になります。運用に慣れてきたのはいいのですが、
  最近、評価の手順をショートカットしようとする雰囲気が感じられるように
  なりました。どのように軌道修正すれば良いでしょうか。
  
-A-まずはその原因を制度面・運用面から明らかにして、その対策を制度に少し
  ずつ反映させていきましょう。

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■ 評価の手順をショートカットしたくなる状況とは?

 人事制度の運用に慣れてくると「ここは省略しても良いのでは?」と思われる箇所が見えてくることがよくあります。その箇所が人事制度の運用を効果的に進めることに寄与すれば良いのですが、面接の準備や、上位の考課者との評価結果の擦り合わせといった、面倒ながらも重要な部分をショートカットしていては、制度自体が組織にマイナスの影響を与えることにもなりかねません。

 そこで、まずは、ショートカットしたくなる原因について、制度の構造面・運用の流れ面から検証してみる必要があります。着眼点として、つぎのようなものが挙げられます。

 【制度の構造面】
   ・評価制度の目的や趣旨が従業員に的確に伝わっているか
   ・評価項目の内容が難しかったり、数が多すぎたりしていないか
   ・評価の反映先が明確になっているか

 【運用の流れ面】
   ・評価の流れ(本人→上司→二次評価・・・)が複雑でないか
   ・1人の考課者が受け持つ被考課者の数が多すぎないか
   ・評価シートの作成や面接を実施すること自体が目的化していないか
   ・似通った手順を繰り返していないか
   ・評価の実施期間、手順等を適切に周知しているか
   ・評価を実施する上での疑問点について相談できる担当者や機関があるか
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■ 「動かしながら改善する」気持ちで

 原因が明確になってきたら、それを改善したり、省略したりできるかどうかを検討します。

 例えば、結果評価面接の議事録の記入項目が多く、部下の多い考課者の負担を増やしていることがわかったとします。もし、その用途が記録保存用であれば、記入項目を日時と決定事項のみにしても良いかもしれません。また、負担の原因が議事録だけでなく、「部下が多いから」である場合も十分考えられるため、その対策も講じる必要があります。

 問題点を挙げていくと、制度を作る時には思いもしなかったものや、対策を考えて実行するのが大変なものも数多く出てきます。しかし、それは実際に運用したからこそ発見できたものであり、人事制度の定着のためには不可欠なプロセスであると言えます。

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by e-team7 | 2011-11-21 10:00 | Q&A
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-◇-2011年版『産業人メンタルヘルス白書』
        ~仲間や会社との「絆」がメンタルヘルスに寄与
               (公益財団法人 日本生産性本部 2011年8月)

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 職場の人間関係は「上司との関係」「同僚との関係」の両尺度でカバーできるが、絆の分析とすることによって、企業・組織体との絆も分析対象とすることができる。これらの絆、ないし人間関係が心身の健康に及ぼす影響をできるだけ公平に評価することが、今回の研究の目的である。

(研究結果と考察の概要)

 (1)絆を結ぶ対象として上司、同僚、組織、家族を想定したが、いずれも関係
   が良好であればメンタルヘルスを向上させる方向にある。中でも相関が高
   かったのは『同僚関係』である。

 (2)職場の人間関係が期待(した)ほどメンタルヘルスに寄与しない理由のひ
   とつは、職場の人間関係(同僚関係)は衛生要因〔満たされないと不満で
   はあるが満たされてもそれほど大きな満足につながるものではない〕であ
   るためと考察された。

 (3)社交性は『低い』方に多く(社交性の項目に一つも”はい”と答えない人
   の割合が29.6%)分布しており、日本の産業人は社交的でないと言える。

 (4)上司と家族の場合、それ自体との関係の良し悪しより、社交性の有り無し
   でメンタルヘルスの良否の説明がついてしまうが、同僚と企業・組織体に
   対しては社交性よりそれ自体との関係の良さがメンタルヘルスを決めてい
   る。

 (5)誰と名指しできる対象ではなく、仲間や企業体といった想像の範囲内の集
   団に絆が結ばれているとき、メンタルヘルスへの貢献度が大きくなる。

 (6)社交性のない日本人にとって、絆の形成は重要な要素となる(『同僚関係』
   の絆が良好であれば、社交性以上に「不安」を下げる要因となっている)
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□ 社内で「繋がっている」感覚を醸成する

 この調査を見ると、従業員は、同僚との良い関係を基本単位として、企業全体が一体感を持っていると実感できた時、メンタルヘルスを良好に保つことができるということがわかります。
 「社交性」の低さを考えると、個々の努力に任せるだけでなく、普段の仕事を通しての交流が活発になる仕組みを作ることが大切なようです。


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by e-team7 | 2011-11-14 14:23 | 話題

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