人事制度の道具箱

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-◇-宮川俊彦 著
    「昇格する! 論文を書く」
              角川oneテーマ21 2003年 667円

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■ 本書の概要

 これまで100万人以上の小中学生・社会人の作文を分析してきた筆者が、企業人として望ましい論文の書き方を辛口で論じています。
 目標設定の論旨が定まらないとお悩みの方におすすめの一冊です。
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■ おすすめポイント
 
 この本は、筆者が自らの経験に基づき、全編にわたってかなり「辛口」な表現を使って、単なる「作文」「レポート」の作り方ではない「企業人としての論文作成法」を解説しています。

 文章を書く時、特に昇格のためとなれば、まず文章の「体裁(誤字脱字、表現の適切さ等)」に目を向けがちですが、本書では「体裁」よりも「現状分析」や「問題意識」、「人間性」を表現すべきであると強調されています。

 それは、昇格に値する人物であるかを判断するポイントが「行間」や「接続語」に隠されているからであると筆者は述べています。

 なぜなら、昇格論文を分析する要点である、課題に対する問題の選択は適切か、それに対する思索の深さはどれくらいか、そしてその論旨にどれだけの自信を持っているか等は、文章表現だけでなく、その行間や接続語に現れるからであると本書は強調しています。

 また、筆者は、論文の良否について、点数だけでなく、点数に表せない領域をコメントとして付け加える手法を取っています。点数に表れない人間性や今後の可能性を第三者に伝えるために必要な手段であると、筆者は推奨しています。
 
 併せて、上のような「論文の分析」の流れを知るために、いくつかの事例が紹介されており(もちろん辛口です)、読み物としても興味深い一冊です。

 最後に、例題が掲載されています。

『りんごが3個ある。3人でけんかしないようにわけるとしたらどうしたらいいか。考えを3行で述べよ。』


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by e-team7 | 2010-11-29 13:43 | 書籍
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Q:人事評価制度を導入して3年になります。毎年蓄積されていく評価結果の
  データを有効に活用する方法を教えてください。

A:昇進・昇格をはじめ、能力開発や異動の資料としても活用できます。また、
  考課者の評価の甘辛を知るための資料にもなります。

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■昇進・昇格への活用

 昇進・昇格(特に昇格)に関しては、あらかじめその基準(例えば、2年間で最終評価Aを1回以上+上司の推薦など)を公開しておくことが大切です。その上で、評価データをもとにした昇進・昇格を行います。
 また、昇進については、空きポストとの関係もあるため、上位の職務ほど、基準を複数(最終評価+面接+レポートなど)準備して運用することも必要です。
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■能力開発への活用

 評価データを細かく分析すると、その被考課者の「頑張り」が見えてきます。同じ評価項目を時系列で見ることで、能力の伸びや苦手分野の把握が可能です。
 これらの情報をもとに、評価が高い・伸びている項目は、関連した部署への配置に活用し、苦手分野については、面接時の指導の参考とすることができます。

 また、考課者側の能力開発として、被考課者の評価結果の傾向を考課者ごとに見て比較することで、考課者の評価の傾向(甘辛)を客観的に把握することができます。
 これは、定期的な考課者研修の参考資料としてかなり効果的に活用することが可能です。

 評価結果のデータを長期的に活用することは、考課者や被考課者の視点を目の前の「給与・賞与」から、将来の「能力アップ」に向ける効果があり、人材育成を主眼とした人事評価制度を運用する上では、不可欠となる仕組みです。


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by e-team7 | 2010-11-22 15:28 | Q&A
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-◇- イマドキ家族1万人調査
            (イマドキ家族研究所 2010年9月)
    
   ・調査対象:子どもを持つ25~64歳の男性5152名、女性5152名
   ・対象時期:2010年9月3日~6日
   ・調査方法:インターネットによる調査

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■夫婦間でどう呼び合う?

 (1)夫婦をお互いにどう呼び合っているか
                    20代    30代    40代   50代    60代
   ・名前やニックネーム   74.8%   59.2%   36.0%  26.2%  26.7%
   ・お父さん、お母さんなど 21.3%   37.5%   58.9%  68.9%   69.3%
   ・その他             3.9%   3.3%     5.1%  4.9%    4.0%
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■父親の育児参加

 (1)父親の育児参加の状況(父親のみ回答)
                    20代   30代    40代    50代   60代
   ・かなり積極的に参加  30.2%   26.4%   21.4%   17.1%   13.9%
   ・人並みに参加       36.5%   37.4%   34.8%  33.2%  29.3%
   ・もっと参加したい     21.1%   19.7%   19.5%   16.7%   14.0%
   ・参加したいができていない 8.8% 11.3%  14.0%  17.4%  24.0% 
   ・母親まかせ         3.2%   4.3%    9.4%   15.2%  18.1%

 (2)父親の育児参加の満足度(母親のみ回答)
                   20代    30代    40代    50代   60代
   ・とても満足        16.9%   13.1%   11.8%    6.0%   5.2%
   ・満足している       43.9%   43.8%   40.3%   37.5%   34.3%
   ・もう少し参加してほしい 34.0%   34.5%  35.3%  37.9%  36.9%
   ・まったく足りていない    5.2%  8.5%   12.7%  18.7%   23.6%
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■理想の父親像・母親像

 (1)理想の父親像(父親の回答)
            1位       2位       3位
   ・20代    頼りがい   尊 敬      愛 情
   ・30代     尊 敬    頼りがい      厳しさ
   ・40代   厳しさ    頼りがい   尊敬/リーダーシップ
   ・50代    頼りがい   リーダーシップ  厳しさ
   ・60代   リーダーシップ    頼りがい   厳しさ
 
 (2)理想の父親像(母親の回答)
           1位        2位        3位
   ・20代    頼りがい     尊 敬       包容力
   ・30代    頼りがい     尊 敬       包容力
   ・40代  頼りがい     尊 敬       包容力
   ・50代    頼りがい     包容力 尊 敬
   ・60代    頼りがい     包容力 尊 敬

 (3)理想の母親像(父親の回答)
           1位        2位        3位
   ・20代     愛 情   優しさ     思いやり
   ・30代     愛 情   優しさ     思いやり
   ・40代   優しさ     愛 情   思いやり
   ・50代    優しさ     愛 情   思いやり
   ・60代   優しさ     愛 情   思いやり

(3)理想の母親像(母親の回答)
           1位        2位        3位
   ・20代     愛 情   優しさ     明るさ
   ・30代     愛 情   優しさ     明るさ
   ・40代   愛 情   優しさ     明るさ
   ・50代    愛 情   優しさ     明るさ
   ・60代   優しさ     愛 情    明るさ


□世代間のギャップが特に大きい「家族像」

 この調査を見ると、お互いの呼び方や育児参加、家族内の父親の位置づけなどについて、世代間の意識にとても大きなギャップが存在することがわかります。
 この他にも、この調査では、休日の過ごし方や行事の祝い方など、家族で行動する頻度についても聞いていますが、この中にも世代間のギャップが見て取れます。
 今後、世代間の意識の差に配慮して家族に関する処遇を決める必要性がますます高まりそうです。


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by e-team7 | 2010-11-15 11:44 | 話題

第178号「係数制賞与」

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-◇-「係数制賞与」【けいすう-せい-しょうよ】

  職種・役職等に応じてあらかじめ決められた基準額(基本給、最低保障額
 など)に、考課結果や職責、部門業績等の「係数」を掛け合わせて賞与額を
 決定する方法。
  「係数制賞与制度」「賞与の係数制」などとも言う。

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■ 「係数制」で賞与はどう決まる?

 係数制で賞与を決める流れは、つぎのとおりです。

 (1)基準額(基本給、役職・職種等に応じた最低保障額等)を決める
 (2)係数表を作成する
 (3)(1)に(2)を掛けて賞与額を決定する

 係数制のメリットは、基準額を公表することで社員に安心感を与えられる、他の制度からの移行が簡単、等が挙げられます。
 一方、デメリットとしては、全社員の賞与額が確定するまで原資がわからない、基準額表と係数表両方の定期的な見直しが必要である、原資が考課結果の甘辛に左右されやすい、等が挙げられます。
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■ 「係数制賞与」と「ポイント制賞与」との相違点は?

 係数制賞与の「係数」は、ポイント制賞与のポイントと同じく、自社が重視する要素(考課結果、職務、役職、業績、部門業績等)に対して設定します。

 このように、一見すると、係数制もポイント制も、似たような切り口で運用されているような印象を受けますが、賞与原資に与える影響が正反対であることに注意が必要です。

 係数制は、全社員の賞与額が確定してから原資が決まるのに対して、ポイント制は、最初に原資を決めてから個々の賞与額に割り戻す点に大きな違いがあります。

 賞与の「決め方を決める」時には、会社として人件費をどのように捉えるかを明確に決めてから臨むことが大切です。


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by e-team7 | 2010-11-09 15:01 | 用語
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-◇-平成21年 労使コミュニケーション調査
                   (厚生労働省 2010年9月)

   ・調査対象:(事業所調査)従業員30人以上の3,228事業所
         (従業員調査)上記事業所の常用労働者3,593人
   ・対象時期:2009年6月30日現在
   ・調査方法:調査票の配布・回収による
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■事業所調査(企業規模別・抜粋)

 (1)労使コミュニケーションの現状についての評価
           5,000人以上  300~999人  50~99人  30~49人
   ・非常に良い  39.4%    20.7%   12.8%   16.4%
   ・やや良い   41.5%    42.4%   48.4%   50.3%
   ・どちらとも   18.7%    31.8%   34.0%   24.9%
   ・やや悪い    0.2%     3.7%    4.4%    6.0%
   ・非常に悪い   0.0%       ―       ―     1.2%

 (2)職場懇談会(※)の開催された事業所における話合い事項
                 5,000人以上 300~999人 50~99人  30~49人
  ・経営方針、生産販売計画 53.9%  58.2%   57.9%  64.4%
  ・日常業務運営        90.1%  81.2%   85.6%  93.8%
  ・安全衛生           72.7%  73.5%   61.8%  51.2%
  ・福利厚生           44.8%  48.4%   35.5%  29.1%
  ・教育訓練           39.5%  40.7%   37.8%  50.0%
  (※)管理者と従業員が課・グループを単位として、一定の業務運営、職場
    環境等について話し合うための会合

 (3)職場懇談会の成果状況
                 5,000人以上 300~999人  50~99人  30~49人
  ・成果があった         88.7%  82.2%   77.2%  71.5%
  ・成果がなかった        0.0%    0.9%      ―    1.7%
  ・どちらとも言えない     11.2%   16.7%   22.0%  26.4%
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■労働者調査(企業規模別・抜粋)

 (1)労使コミュニケーションの現状についての評価(就業形態別)
                一 般     パートタイム    契 約
   ・非常に良い    13.6%     15.3%      7.5%
   ・やや良い     35.8%      30.7%     33.6%
   ・どちらとも     35.3%      37.5%     44.6%
   ・やや悪い     10.6%      12.1%     11.4%
   ・非常に悪い    3.6%       3.1%       1.8%

(2)労使コミュニケーションの現状についての評価(勤続年数別)
               1年未満    5~10年未満   20年以上
   ・非常に良い    31.4%      12.1%     15.1%
   ・やや良い     35.3%      34.0%      38.1%
   ・どちらとも     23.7%      37.2%     33.3%
   ・やや悪い      6.8%      11.7%      8.8%
   ・非常に悪い     2.7%       4.3%      2.8%

(3)従業員が会社に伝えた不平・不満の内容(就業形態別)
                        一 般    パートタイム     契 約
   ・日常業務運営          57.0%     30.0%     37.5%
   ・人事(配置,昇進昇格等)    36.7%     19.9%     33.9%
   ・教育訓練等            15.4%      5.1%     21.7%
   ・労働条件(労働時間,賃金等) 43.4%     66.9%     60.2%
   ・安全衛生             10.5%      8.9%      9.4%
   ・福利厚生              7.0%      11.2%     2.9%
   ・人間関係(パワハラ含む)   26.9%      31.2%    15.0%
   ・男女差別、セクハラ等      1.6%         ―         ―
   ・その他                8.6%      1.4%      0.6%

(4)従業員が会社に伝えた不平・不満の内容(勤続年数別)
                        1年未満   5~10年未満   20年以上
   ・日常業務運営          41.3%      51.8%     55.2%
   ・人事(配置,昇進昇格等)    23.7%      26.9%     41.0%
   ・教育訓練等            2.4%       11.5%      0.7%
   ・労働条件(労働時間,賃金等) 78.3%      61.2%     28.6%
   ・安全衛生                ―        7.7%     14.7%
   ・福利厚生             24.2%       8.2%     12.6%
   ・人間関係(パワハラ含む)   41.3%      24.4%     25.7%
   ・男女差別、セクハラ等       ―         0.1%      0.5%
   ・その他               1.5%       8.2%     11.0%
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□コミュニケーションの良好度は規模に比例、勤続年数に反比例?

 事業所、労働者の双方からコミュニケーションの現状を見てみると、企業規模や勤続年数、就業形態によって、その円滑さや会社への要望に変化が見られます。とくに、勤続年数に応じて、会社への不満が移り変わっていく点がとても興味深いところです。
 また、この調査では、上記結果の他にも、各事業所における労働組合の状況や、労使間トラブルの相談先など、コミュニケーションを円滑化する仕組みについても、整備の傾向を知ることができます。


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by e-team7 | 2010-11-01 16:15 | 話題

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