人事制度の道具箱

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Q:先日、ある部署の管理職から「抽象的な目標(「規律を守る」「売上アップに
  向けて頑張る」等)を記入してくる部下に、もっと具体的な目標を立ててもら
  うためにはどうすれば良いか」という相談を受けて困ってしまいました。運用
  する立場として、どんな回答をすれば良いでしょうか?

A:-「つい抽象的な目標を立ててしまう」原因を推測していただき、原因に合った
  対策をアドバイスしてみるよう提案されてみてはいかがでしょうか。

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■目標が抽象的になる原因

人事制度づくり、社内への周知、考課者研修などの中でよく耳にする意見から、「目標が抽象的になる原因」を推測すると、つぎのようなものが考えられます。

 (1)記入方法がわからない(マニュアル等をよく読んでいない)
 (2)いつからいつまでが対象期間かわからない(着手時期、達成時期があいまい)
 (3)忙しくて書く時間がない(忙しさを理由にいい加減に作成する場合も)
 (4)記入すること自体が目的化している(書かなければいけないので書いている)
 (5)仕事の内容や流れがよくわかっていない(まだ仕事に慣れていない)
 (6)上司との関係が良くない(目標を知られたくない)


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■対策は?

 上記のような原因に、考えられる対策を対応させると、つぎのようになります。

 (1)記入例や、目標設定に盛り込むべきキーワードを例示する
 (2)対象期間や年間カレンダーを「しつこく」周知し、明確に意識してもらう
 (3)目標作成に必要な時間・予算(終業後に記入する時の残業代等)を確保する
 (4)目標達成のメリット(能力、業績、処遇等)を説明し、目標設定の必要性を理
   解してもらう
 (5)仕事に慣れるまで上司が目標をいくつか提示し、部下に選択してもらう
 (6)部下の意見を尊重しながら、上司が要点を聞き出して具体的にまとめる


 すべての原因に共通した対策としては、「NGワード(心がける、努力する、頑張る等)」を例示したり、できるだけ数値を使って表現するよう指導することが挙げられます。


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by e-team7 | 2010-10-18 10:52 | Q&A
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-◇- 医療従事者 人事制度に関するアンケート2010
            (公益財団法人 日本生産性本部 2010年7月)
   
   ・調査対象:病院人事制度セミナーの参加者
   ・調査方法:調査票による
   ・有効回答:20施設

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■ 病院の種類

 (1)病院の種類
  ・民間病院  9施設〔45.0%〕
  ・公的病院(独立行政法人、社会保険関係団体等) 7施設〔35.0%〕
  ・公立病院(地方公共団体等) 4施設〔20.0%〕

 (2)病床数
  ・200床以上400床未満     9施設〔45.0%〕
  ・400床以上         11施設〔55.0%〕
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■ 医師の給与制度

 (1)管理職の給与制度(複数回答)
  ・基本給+諸手当+賞与                 12施設〔60.0%〕
  ・完全年俸制(賞与,家族・住宅手当等を年俸に含むタイプ) 10施設〔50.0%〕
(「年俸+夏・冬の定期賞与の年俸制」「給与表を未設定、その他」 0施設 )
  
 (2)非管理職の給与制度(複数回答)
  ・基本給+諸手当+賞与                 14施設〔70.0%〕
  ・完全年俸制(賞与,家族・住宅手当等を年俸に含むタイプ) 6施設〔30.0%〕
(「年俸+夏・冬の定期賞与の年俸制」「給与表を未設定、その他」 0施設 )

 (3)年収(年俸、基本給、賞与)の決定基準(複数回答)
  ・個人業績と病院業績を総合勘案            10施設〔50.0%〕
  ・その他(人事院勧告による、市の条例・規則による等) 7施設〔35.0%〕
  ・主に個人業績                     2施設〔10.0%〕
  ・主に病院業績                     2施設〔10.0%〕
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■ 看護職、コメディカルの給与制度

 (1)基本給の形態(複数回答)
  ・属人給(年齢・勤続・学歴等により決定)        12施設〔60.0%〕
  ・総合決定給                      5施設〔25.0%〕
  ・職務給(仕事内容・責任度合い等により決定)      5施設〔25.0%〕
  ・職能給(業務遂行能力・保有能力等により決定)     4施設〔20.0%〕

 (2)給与表の有無
  ・給与表があり、制度通りに運用している        17施設〔85.0%〕
  ・給与表はあるが、規程通りに運用できていない      2施設〔10.0%〕
  ・給与表はない                     1施設〔5.0%〕
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■ 全職種(医師、看護職、コメディカル)の人事評価制度

 (1)人事評価の実施状況
  ①医師
   ・実施していない         13施設〔65.0%〕
   ・実施し、処遇に反映している    4施設〔20.0%〕
   ・実施しているが、処遇に未反映   2施設〔10.0%〕

  ②看護師
   ・実施し、処遇に反映している   10施設〔50.0%〕
   ・実施していない          7施設〔35.0%〕
   ・実施しているが、処遇に未反映   3施設〔15.0%〕

  ③コメディカル
   ・実施し、処遇に反映している   11施設〔55.0%〕
   ・実施していない          8施設〔40.0%〕
   ・実施しているが、処遇に未反映   1施設〔5.0%〕

 (2)人事評価で重視する点((1)で実施している施設対象)
  ①管理職
   ・目標管理制度と連動した業績評価を重視   6施設
   ・個人の行動や意欲、能力の発揮度を重視   6施設
   ・目標管理制度は未導入だが、課題の達成度や組織成果を重視  2施設

  ②非管理職
   ・個人の行動や意欲、能力の発揮度を重視   8施設
   ・目標管理制度と連動した業績評価を重視   5施設
   ・目標管理制度は未導入だが、課題の達成度や組織成果を重視  1施設
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■ 人事評価を処遇に反映させる方法(人事評価を処遇に反映している施設対象)

 (1)管理職
  ①医師
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  3施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    2施設
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      1施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        1施設

  ②看護師
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      6施設
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  4施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    3施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        3施設

  ③コメディカル
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      7施設
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  4施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    3施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        3施設

 (2)非管理職
  ①医師
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  3施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    2施設
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      1施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        1施設

  ②看護師  
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      6施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    4施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        4施設
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  2施設

  ③コメディカル  
   ・賞与に反映(標準に比べてマイナスも行う)      7施設
   ・基本給の昇給に反映(標準以上の加算のみ行う)    4施設
   ・賞与に反映(標準以上の加算のみ行う)        4施設
   ・基本給の昇給に反映(標準に比べてマイナスも行う)  2施設
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■ 退職金制度の有無

 (1)医師
   ・退職金制度がある    16施設〔80.0%〕
   ・退職金制度がない     3施設〔15.0%〕

 (2)看護師、コメディカル
   ・退職金制度がある    19施設〔95.0%〕
   ・退職金制度がない     0施設〔0.0%〕


□ 人事評価を賞与に反映させる動き

 人事制度に対して比較的関心の高い病院に対する調査でしたが、給与表による年功的な運用がまだまだ健在であることがわかります。
 その一方で、看護師やコメディカルを中心に、行動や能力を賞与や基本給に反映させていこうとする動きが少しずつ高まりつつある傾向も見られます。
 常に多忙な職場環境の中で、職員がやる気を持って勤務できる処遇を模索する様子が感じられますね。

 
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by e-team7 | 2010-10-12 16:12 | 話題
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-◇-「ポイント制賞与」【ぽいんと-せい-しょうよ】

  人事考課、役職、勤続年数、業績等に応じて決められた「ポイント」をもとに
 個々の社員の賞与額を決める仕組みをいう。
  「ポイント制賞与システム」「ポイント賞与」などとも言う。

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■ 「ポイント制」で賞与はどう決まる?
 
 ポイント制で賞与を決める流れは、つぎのとおりです。

 (1) 賞与の原資を決める
 (2) ポイント表を作成する
 (3) (2)をもとに、個々の獲得ポイントを計算する
 (4) (1)を全社員分合計した(3)で割ってポイント単価を計算する
 (5) 個々の獲得ポイントに(4)を掛けて賞与額を決定する

 ポイント制賞与のメリットは、賞与原資が増減しても運用に影響がないこと、企業が重視している要素に原資を重点配分できること、計算が簡単であること、等があげられます。
 一方、デメリットとしては、ポイントの対象とならない要素が賞与に反映されない、ポイント表の定期的な見直しが面倒、等があります。
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■ 「ポイント」にはどのような種類がある?
 
 ポイント制賞与を運用するうえで最も重要な「ポイント」には、一般的につぎのようなものがあります。

 ・基本ポイント(人事考課の結果を反映)
 ・役職ポイント(役職の責任度合いを反映)
 ・職務ポイント(仕事の難易度を反映)
 ・勤続ポイント(勤続年数を反映)
 ・業績ポイント(部署、支店、店舗。チームごとの業績を反映)
 ・調整ポイント(他の制度からの移行時に激変緩和措置として付与)


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by e-team7 | 2010-10-04 09:46 | 用語

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