人事制度の道具箱

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-Q-現在夏期賞与の準備に入っています。支給額はいつも私(社長)が、勤怠や日頃の勤務状況を見て決めているのですが、今回初めて原資が前年割れしそうなのです。このような中で従業員に厳しさを実感しながらも納得してもらえるような賞与配分のアイデアを頂けないでしょうか?

-A-賞与の配分方法には様々ありますが、いずれにしても、まずは社長が自らの言葉で業績の厳しさを説明し、個々の社員のやる気を刺激することが大切です。

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■ 賞与配分のアイデアいろいろ

 賞与の配分方法は、企業の数だけあるとも言われています。「基本給の○ヶ月」「個人別売上額の○%」というものから、「ダーツで決める」などというユニークなものまで実に様々です。

 代表的な賞与配分方法としては、つぎのようなものがあります。
 1)月数制
    →基本給をベースに、支給額を月数の増減で調整する方法

 2)ポイント制
    →等級・役職等に応じてポイントを設定し、原資を獲得ポイントに応じて配分する方法

 3)係数制
    →基本給または等級・役職等に応じて基礎額を決定し、そこに係数を乗じる方法

 月数やポイントおよび係数は、その期の業績や個人・チーム等の評価に応じて決定されます。 

 また、1)、3)は月数や係数に応じて原資が変動するのに対して、2)は原資の増減をポイント単価で調整できる点に特徴があります。
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■ まずは「社長の言葉で話す」ことから

 業績に厳しさが見えてくると、つい、給与や賞与の制度の見直しから先に着手してしまいそうになります。

 しかし、このような状況の中では、業績の回復に向けて、社員に現状を正しく知ってもらい、前向きに行動を起こしてもらうことが最優先です。

 そこで、給与や賞与の決め方を変更する場合には、まず、会社の状況を「正しく」説明することから始めてみてはいかがでしょうか。

 伝え方のコツは、「社長の言葉」で話すことです。誰かの言葉や本からの引用は極力避け、社長の気持ちを率直に伝えることが社員の共感を呼び、納得性を高めることにつながります。

 この時、実際はとても厳しいのに、「まあまあ厳しい状況にある」などと、表現を緩めてしまうと、聞く側の社員の気持ちも緩んでしまうので注意が必要です。


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by e-team7 | 2009-06-22 11:29 | Q&A
だんだん日中が蒸し暑くなり、
夏の到来を感じられる気候になってきましたね。

この時期になると、
夏の賞与の準備に忙しい、という声をよく聞くようになります。

その準備の中で、
とても重要な役割を担っているのが「人事考課者研修」です。


人事考課者研修の主な目的は、
 ①自社の評価制度の仕組みをよく知ってもらうこと
 ②考課者の「クセ」を直し、評価の平準化を図ること
です。

また、進め方としては、
 ①自社の評価制度についての説明・質疑応答
 ②評価の実習
 ③グループディスカッション
という流れが標準的です。


先日、年に数回考課者研修を実施している企業様と、
進め方のマンネリ化を防ぐ方法について話し合いをしました。

研修は今月末ですが、
上記の進め方「②評価の実習」をより実践的な形にしようと、
現在準備中です。
その経過は、またご報告します。
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by e-team7 | 2009-06-15 10:18 | 【人事制度の小道具箱】
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-◇-「企業の『求める人材像』調査 ~社会人基礎力との関係~」
                        (経済産業省 2007年3月)
   ・調査期間 :2006年10月
   ・調査対象 :東証一部上場企業1747社、中小・中堅企業1968社
   ・調査方法 :郵送による調査票の配布・回収
   ・回答数  :〔東証一部上場企業〕 194社(有効回収率 11.1%)
           〔中小・中堅企業〕  490社(有効回収率 24.9%)

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■「求める人材像」に対する意識

(1)具体的に明確化し、独自の用語で表現し発信しているか
                      発信している  していない
   東証一部上場企業(以下「上場企業」)  72.7%     26.8%  
   中小・中堅企業(以下「中小企業」)   35.5%     63.8%

(2)人材に求める能力
             1位     2位     3位
   上場企業     主体性   実行力   課題発見力
   中小企業     実行力   主体性   計画力

(3)29歳までの若手社員に不足が見られる能力
             1位     2位      3位
   上場企業     主体性  課題発見力  創造力
   中小企業     主体性  課題発見力  創造力
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■ 職種別の「人材に求める能力」(9職種
           
               1位     2位      3位
 (1)事務・管理系    課題発見力   計画力    規律性
 (2)企画系         創造力    主体性    課題発見力
 (3)営業系         実行力    主体性    情報把握力
 (4)技術・研究系     実行力   課題発見力   創造力
 (5)販売・サービス系  柔軟性     傾聴力     発信力
 (6)専門系(※)     課題発見力   主体性     計画力
 (7)金融系        計画力    課題発見力  状況把握力
 (8)クリエイティブ系   創造力     主体性     柔軟性
 (9)IT系         課題発見力  状況把握力   創造力
 
(※)コンサルタント、薬剤師、介護士等
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□ 個の成長からチームワークを高める

 この調査の表題にある「社会人基礎力」とは、経済産業省が2006年に産業界の人事担当者と共にまとめた”社会で働くうえで必要となる能力”のことをいいます。

 社会人基礎力は大きく『前に踏み出す力』『考え抜く力』『チームで働く力』に分類され、その具体的内容として、上記の能力要素(主体性、課題発見力等)をはじめとした12の能力が定義されています。

 調査結果を見ると、「求める人材像」の上位に挙げられている能力は、『前に踏み出す力』『考え抜く力』に含まれる要素が大部分を占めています。

 このことからは、入社したらまず自分のスキルアップに励み、十分なスキルを身につけたら、個々に連携して強いチームを作ってほしい、という経営者の想いが感じられます。


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by e-team7 | 2009-06-15 09:44 | 話題

第110号「自己評価」

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-◇-「自己評価」【じこ-ひょうか】  

  人事評価において、考課者と併せて被考課者も自分の評価を行うこと。
  自らの仕事ぶりを振り返り、自発的な目標設定を促すことを目的とする。
  「本人評価」とも言う。

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■ 自然な流れ「自己評価」

 10年ほど前までは、上司による「一次評価」から始まる評価体系を導入する企業が多くありましたが、近年では、「自己評価」からの制度を取り入れる企業が多くなりました。弊社の支援先でも、自己評価から始まる制度がほとんどです。

 このように、半ば自然な流れで導入が増えてきた自己評価ですが、改めてその効用を考えてみると、深い意味があるようです。
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■ 「自己評価」の効用とは?

 自己評価を取り入れる効用は、自分の仕事ぶりを振り返ることができる、良い評価を付けられる項目について達成感を味わうことができる、上司が気づいていない仕事の成果やプロセスをアピールできる等が考えられます。

 また、評価制度の運用に対しては、被考課者の参加意識が高まり、評価に対する納得性が高まる、上司との評価のギャップがかえって受け入れられやすくなるという効用もあります。

 上記のように効用の多い自己評価ですが、実際の評価の場では、他の人の自己評価の甘辛が気になって付けにくい、評価基準の意味がわからない、忙しいのに面倒だ、などという声が聞こえてきたりします。
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■ 「自己評価」を活かすには?

 このような中で、自己評価の効用を最大限に活かすために効果的なのが、評価制度の「見える化」です。

 これには、通常、考課者のみへの説明に留まってしまいがちな情報に被考課者が触れやすい環境を作ることで、参加意識を高め、主体性を持って自己評価を行ってもらおうという狙いがあります。

 具体的には、各評価項目の事例を交えた解説や、運用の年間スケジュール等の情報を、被考課者も常に閲覧できるようにして、人事評価を身近なものとして意識してもらう工夫が大切です。

 人事評価に被考課者が参加できる大切な機会である「自己評価」。これを活かす工夫を怠らないことが上手な運用のポイントです。


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by e-team7 | 2009-06-08 13:34 | 用語
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-◇-「成果主義の逆襲 ~花王、ホンダ、武田はなぜ成功したか」
              (日経PB社「日経ビジネス」 2009年5月11日号)

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■ 成果主義は「失敗だった」68.5%

 勤務先が成果主義型の制度を取っていると答えた944人を対象に「成果主義に基づく自身の評価に満足しているかどうか」を聞いたところ、「不満である」という回答が43.3%に上った。一方で、「満足している」という回答は16.2%にとどまった。

 成果主義は本当に日本企業で機能せず、弊害ばかりをもたらしてきたのだろうか。答えは「否」だ。成果主義には本来、頑張った人の努力に報いることで、組織を活性化する効用が備わっているからである。
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■ 花王が示す「成果主義」の真髄

 バブル崩壊後の「失われた10年」にも成長を続け、24期連続で経常増益を記録したことで知られる花王。その強さの源泉として、原価低減活動やマーケティング力とともに、同社のきめ細かな人事施策が挙げられる。

 同社の制度の概要をいくら眺めても、本当に優れている点は分からない。基本は他社の制度と大して変わらないからだ。

 花王と他社の違い―。それは、経営環境の変化に即応して、制度を継続的に改革し続けてきた点にある。

 経営環境にそぐわなくなった制度が変わらないまま残ることが、成果主義に対する不満が後を絶たない一因にもなっている。そうした不満が出るのを、花王は制度を変革し続けることで防いできた。ここに、同社の成果主義の隠された真髄がある。

 なぜ花王は、制度を改善し続けてこられたのか。それは、現場の働きやすさの向上を常に追求し、時代とともに変わる現場の実情と制度が乖離していないかどうかを問い続けてきたからにほかならない。

 <花王流成果主義「7つ」のポイント>
  1)会社の目標と社員の目標との関連を「見える化」する
  2)人材の育成と一体のものとして運用する
  3)結果だけで評価せず、報酬にも極端に差をつけない
  4)自社や部門の実情に合わせてカスタマイズする
  5)他社を真似ず、コンサルタントの言いなりにもならない
  6)経営環境の変化に応じて制度をカイゼンし続ける
  7)企業理念を社内に浸透させる目的にも利用する

 人事評価を巡る上司と部下の面談の場でも、社員の働きやすさの向上が最優先のテーマとなる。与えられた役割は的確かどうか。能力開発のサポートを十分に得られているか。これらの項目について重点的に話し合う。

 成果主義を通して自分の仕事と会社の業績との関連が明確に示される。それが、社員の士気を向上させるだけでなく、会社への愛着、すなわち、愛社精神の醸成をも促す。
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□ 「心に響くメッセージ」を込めよう

 この記事では、他にもホンダ、小林製薬、アサヒビール等が紹介されていましたが、いずれの企業の人事制度にも「新製品で売上の1割を稼ぎ出す」「君たちの仕事は挑戦すること」など、会社から社員に対する明確なメッセージが込められています。皆さんの人事制度には、心に響くメッセージが込められていますか?


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by e-team7 | 2009-06-02 09:25 | 話題

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