人事制度の道具箱

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====|人事制度の道具箱 Vol.66|===========================================
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■  人事おすすめ本紹介⑤「フィードバックで職場の『気まずさ』を解消する」
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■ こんにちは。連日蒸し暑い日が続きますね。
  今回は、フィードバックを面白い視点から解説した本をご紹介します。  ■
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-◇-ジェイミーO.ハリス著 松村友晃監訳 柴田さとみ+上坂伸一共訳
 「フィードバックの技術で、職場の『気まずさ』を解消する」
                     ファーストプレス 2008年 800円
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■ 本書の概要
 フィードバックの元となる「フィーディング」(食べ物を与える、の意)とは、
(人や組織に)栄養を与えることであり、必ずしも否定的なものではない、
という前提のもと、上司から部下、同僚同士だけでなく、一般的に難しいと言わ
れている部下から上司へのフィードバックの進め方までを簡潔に紹介しています。
                                    ■
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■ おすすめポイント
 この本では、「フィードバックはあまり気乗りのするものではない」という先
入観を持つ多くの読者のために、最初に明確な定義づけを行っています。
 
 フィードバック(Feedback)
  (1)組織の人々の間でやりとりされる情報の流れのこと。通常はプロジェクト
    や完成した仕事に対する評価を意味する
  (2)業績や仕事に関連した行為に対する評価を共有すること
  (3)ポジティブで建設的な変化への第一歩

 また、ここで言うフィードバックとは、上司から人事評価の結果を一方的に伝え
る「業績評価」とは異なり、相手の行動を改善するために、必要に応じて継続的に
行うものであると位置づけられています。

 「フィードバックを与える」側に対しては、相手を単に批判するのではなく、ま
ず、フィードバックする内容について客観的な事実を収集し、自分のフィードバッ
クによる相手の反応を予測し、相手に合わせたスタイルで進め、問題を指摘した場
合には、具体的な改善策を一緒に作っていくことが大切だと述べられています。

 「フィードバックを受け入れる」側に対しては、自分が素直に受け入れやすい環
境や場所を主体的に指定し、フィードバックから学ぶべきことを考えながら心を落
ち着かせる手段をチェックしておくことが大切だと述べられています。

 最後に「フィードバックの難しい状況」として、「部下から上司への修正的フィ
ードバック」の進め方が解説されています。この場合には、上司への進言が本当に
重要かを見極め、具体的な事実を慎重に整理し、その上司に関する問題がチームに
どのような影響を与えるのかを客観的に整理したうえで、提言やリクエストを行う
ことが大切だと述べられています。
 
 この本では、職業スキル→仕事管理スキル→知識→態度→習慣→個人の性格の順
で改善が難しいという一般的な傾向に触れ、フィードバックの受け手にとって改善
が非常に困難である場合や、チームに影響の少ない個人的な性格の改善等について
は、「フィードバックは控えたほうがよい」と述べられているのが印象的です。
                                    ■
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by e-team7 | 2008-06-27 18:00 | 書籍
====|人事制度の道具箱 Vol.65|===========================================
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■  人事制度ここが聞きたい!⑤「今の給与を分析したい!」

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■こんにちは。
 さて、今回は、いつも気になる(?)社員の給与分析についてお答えします。 ■
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-Q-我が社は、これまで場当たり的に(と言っては難ですが)昇給を行ってきま
  した。今後の業績の変動も考えて、一度、全社員の給与を客観的に見てみた
  いと思うようになりました。どんな方法がありますか?

-A-まずは全社員の給与をグラフ化して、その傾向を知り、つぎに様々なデータ
  と比較して、その水準を見てみましょう。

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■(手順1)全社員の給与をグラフ(プロット図)化する
 
 現在在籍している社員すべての給与(所定内賃金=残業手当を除いたもの)を、
縦軸を「金額」、横軸を「年齢」または「勤続年数」にしたグラフ上に「点」で
表します。

 男性と女性とを区別(色分け等)し、正社員と契約社員、管理職と一般社員も
区別(○△で囲む等)して、わかるように表示します。余力があれば、中途採用
者にも印を付けておきます。

 方眼紙に手描きすることもできますが、エクセル等のパソコンソフトを活用す
れば、比較的簡単に作成することができます。
                                    ■
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■(手順2)グラフの傾向を見る

 (1) 形
  まず、年齢または勤続年数に従って、それぞれの「点」がどのように分布し
 ているかを見ます。
  全体的に右肩上がりになっていれば、年功的な賃金体系であることがわかり
 ます。また、点のバラツキに規則性がなければ、個々の給与に年齢や勤続以外
 の要素(業績、能力、役割等)が強く影響していることがわかります。

 (2)「点」のバランス
  つぎに、役職、男女、雇入れの経緯(新卒か中途か)等によって、気になる賃
 金格差がないかどうかを見ます。また、特定の人に異常値(飛び抜け等)があれ
 ば、その原因を明らかにします。
  管理職と一般社員に逆転はないか、仕事内容に対して男女間や社員と契約社
 員との間に金額の差はないか、同年代の新卒入社と中途入社の金額の差は大き
 くないか、理由のわからない異常値はないかを見ることによって、現在の賃金
 体系の良い点・改善すべき点がわかります。
                                    ■
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■(手順3)様々なデータと比較する

 自社の傾向を把握したところで、上記「プロット図」に、同業・同規模他社の
給与データを重ねて、自社の給与水準を見ます。

 同業他社のデータを入手する、というのは意外と難しいため、様々な機関から
公表されている、つぎのようなデータを活用してみるのも効果的です。

 (1)「賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
  業種・規模・年齢・勤続・地域別の給与データ。「プロット図」に重ねるに
 は最も使いやすい資料
  http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexkr_4_10.html

 (2)「標準生計費」(人事院)
  世帯人員別の生計費(1ヵ月間にかかった生活費)データ。自社の給与が社員の
 生活をどの程度カバーしているかを把握できる資料
  http://www.jinji.go.jp/kankoku/h19/h19_top.htm

 (3)「中小企業の賃金事情」(東京都)
  大企業を対象とした統計が多い中で、中小企業の状況がわかるデータ。都市
 部の統計ながらも、自社との細かい比較ができる資料
  http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/monthly/koyou/chincho_19/index.html
                                    ■
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by e-team7 | 2008-06-20 18:00 | Q&A
====|人事制度の道具箱 Vol.64|===========================================
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■  人事の話題あれこれ⑦「成果主義の撤回、その後」

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■こんにちは。ジメジメした毎日が続きますね。
 今回は、成果主義を廃止した企業におけるその後の変化について考えます。■
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-◇-「三井物産 成果主義『撤回』~ギスギス職場 明るく~」
                     (日本経済新聞 2008年5月26日)
 
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■ 記事のまとめ
 
 99年、三井物産は徹底した成果主義の人事制度を導入。「売上高の対前年比」
「新規事業の件数」など数字に表れる成果を縦、横、斜めから測り、賞与に格差
をつける。部長級で年収に300万円程度の差が生じる100%の成果主義だった。

 副作用が顕在化するのは早かった。「業務知識や人脈を他人に教えると損と言
い出す人もいて、職場の雰囲気がギスギスし始めた」。当時、入社8年目だった
エネルギー第二本部ガス資源室長(38)はそう感じた。

 06年、二つの不正事件への反省もあり、三井物産は一気に80%を定性評価に切
り替える抜本改革に打って出た。

 新制度では評価や昇進の基準として、部下への指導姿勢や行動規範の順守など
数字では表しにくい要素を重視した。人事企画室長は「利益という結果ではなく、
プロセスを評価する制度にした」と解説する。

 「広い視野」「信念と熱意」「情報共有」・・・。新しい人事評価の基準には、
一見、あいまいな表現が並ぶ。だが中間管理職として部下を評価し、上司からは
評価される立場の室長は「人事面接の雰囲気がずいぶん明るくなりましたよ」と
付け加える。
 
 最高益更新が続く三井物産の場合、足元の恵まれた収益環境が「脱成果主義」
への転換をスムーズにした面もある。締めすぎず、緩めすぎず。どこに均衡点を
見つけ出すか。三井物産だけでなく、日本企業全体の課題である。
                                    ■
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■(コメント)若手社員を中心に成果主義を見直す動き

 近年、成果主義の見直しを進める企業が増えています。その背景には、行き過
ぎた制度の導入で、「自分本位の仕事スタイルが助長され、職場の雰囲気が悪く
なった」「短期的な業績だけを考えて行動するようになった」等の”成果主義の
弊害”が企業業績に微妙な影響を与え始めた、という実情があるようです。

 また、最近、見直しの新しい動きとして、”若手社員をじっくり育成するため”
という目的を掲げる企業が見られます。ある大手商社では、入社10年目までの社
員を、評価に関係なく同じペースで昇格させています。そこには、評価を気にす
ることなく、基本的な知識や能力をじっくり身につけてもらい、将来を担う若手
社員の業務遂行能力を安定的にを高めようという考えがあるようです。

 ある調査によると、中小企業でも60%以上が一般社員の定期昇給を行っており
(管理職は45%)、若手を中心に「生活保障型賃金体系」を復活させる傾向が今後
高まってくるかもしれません。
                                    ■
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by e-team7 | 2008-06-13 18:00 | 話題

第63号「年俸制」

====|人事制度の道具箱 Vol.63|===========================================
■■
■  使ってみよう!人事のことば④「年俸制」
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■ こんにちは。夏の人事評価を始める時期に入ってきましたね。
  今回は、その評価と給与を結びつける「年俸制」について取り上げます。 ■
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-◇-「年俸制」【ねんぽう-せい】
    給与の額を「年単位」で決める制度のこと。
    毎年の給与が「業績」や「役割」「期待度」に応じて変動することにその
    特徴がある。

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■ 年俸ってどう決まる?
 「年単位」で給与の額が決まる年俸制。
 実際運用している企業では、年俸を、前年度の「人事評価」や「目標の達成度」
(=業績)で決める場合が多いようです。
 中には、業績に加えて、その役職や仕事上の役割に対する「期待度」を上司と話
し合って決定しているところもあるようです。
                                    ■
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■ 導入状況は?
 以前ご紹介した「人事制度等による総合調査(産労総合研究所)」を見ると、管
理職を中心に、導入している企業が多くなっています。また、一般職への導入は
少ないながらも、規模を問わず行われていることがわかります。

  ◇管理職への導入   規模1000人以上(44.9%)
                999人未満(20.8%)
                300人未満(19.6%)
  ◇一般職への導入   規模1000人以上( 6.1%)
                999人未満( 1.4%)
300人未満( 7.6%)
                                    ■
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■ 運用するうえで気をつける点は?
 「年俸制」と言えば、決められた日に決まった給与だけを払えば良い、という
イメージがありますが、月給制などの社員と同じように、残業代も支払わなけれ
ばなりません。
 また、年俸の決め方にも、会社と社員とが納得できるような「過程」が必要と
なります。多くの企業では「目標管理制度」を導入し、会社からの一方的な査定
ではなく、上司と部下が話し合いながら評価を行える場を設けているようです。
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