人事制度の道具箱

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カテゴリ:話題( 72 )

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-◇- 2012年 介護施設の人材育成と人事制度に関する調査
                         (株式会社産労総合研究所 2012年8月)

 ・調査対象:無作為に抽出した全国の介護老人保健施設および特別養護老人ホーム
         (介護老人保健施設109施設、特別養護老人ホーム125施設)
 ・調査時期:2012年3月
 ・調査方法:郵送によるアンケート調査

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■ 調査結果(抜粋:上位3位)

1.職員の育成に関する取り組み

 (1)教育・研修規定を明確化し、文書化している   (老健:45.9% 特養:42.4%)
 (2)人材育成理念を明確化、文書化し、明示している(老健:35.8% 特養:45.6%)
 (3)求める人材像を明確化し、明示している      (老健:32.1% 特養:46.4%)

2.具体的な職員育成施策について

 (1)新人職員に対するプリセプター制などのOJTを実施(老健:61.5% 特養:54.4%)
 (3)メンター制を導入している (老健:53.2% 特養:44.0%)
 (2)QC活動、小集団活動、介護研究を内外で発表している
                                  (老健:60.6% 特養:39.2%)

3.人事考課制度について

 (1)老健 : 導入あり(70.6%)  導入なし(28.4%) 無回答(0.9%)
 (2)特養 : 導入あり(64.8%)  導入なし(35.2%) 無回答(0.0%)


4.目標設定面接の実施、考課者訓練等について(人事考課制度あり=100)

 (1)人事考課制度を人材育成に活用している       (老健:72.7% 特養:84.0%)
 (2)人事考課制度における目標設定面接を実施している(老健:64.9% 特養:81.5%)
 (3)評価結果に対する苦情など相談窓口を設けている (老健:32.5% 特養:32.1%)


5.組織活性化施策について

 (1)1年に1回以上、職員旅行・レクリエーション会などを実施
                                   (老健:85.3% 特養:79.2%)
 (2)IT構築など情報共有のためのインフラ整備をしている(老健:58.7% 特養:64.8%)
 (3)2年に1回以上、利用者満足度調査を実施している (老健:60.6% 特養:50.4%)

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□ 「対面のコミュニケーション」をより重視

 この調査に回答した施設の属性は、平均入所定員約90名、平均職員数約75名(うち常勤介護職員数約40名)となっています。

 人事考課に関する調査結果を見ると、「人事考課の導入あり」と回答した施設の割合は、一般企業の平均とほぼ同じ、約7割となっています。また、「目標設定面接」を行っている施設の割合は、一般企業よりも高くなっています。

 調査全体の回答傾向を見ていくと、介護施設の人事制度では「上司と部下による対面のコミュニケーション」がより重視されていることがわかります。


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by e-team7 | 2012-12-17 19:38 | 話題
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-◇- みんなの帰省事情
              (シチズン時計株式会社 2011年)
   

   ・調査対象:全国の2,371人(男性1,456人、女性915人)
   ・調査の対象期間:2011年1月8日~2月4日
   ・調査の方法:インターネットによる調査

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■ 調査結果

 1:この(2011年の)年末年始、田舎や実家に帰る「帰省」をしましたか?
    (1) 帰省した:
        20歳未満(54.3%)、20代(52.5%)、30代(51.4%)、40代(45.3%)、
        50代(30.1%)、60歳以上(11.8%)

 2:帰省にどれくらいの時間がかかりましたか?(抜粋:上位5位)
    (1) 2~3時間 : 男性(26.2%)、女性(27.8%)
    (2) 30分程度 : 男性(20.3%)、女性(22.3%) 
    (2) 1時間程度: 男性(22.0%)、女性(20.1%)
    (4) 5~6時間 : 男性(15.7%)、女性(14.2%)
    (5) 半日程度 : 男性(10.3%)、女性(10.5%)

 3:帰省をしなかった理由を教えてください(抜粋:上位5位)
    (1) そもそも帰省先がない:             男性(59.3%)、女性(49.6%)
    (2) 仕事や用事などがあって時間が取れない: 男性(12.3%)、女性(15.1%)
    (3) 休みが短く体力的に負担: 男性( 6.1%)、女性( 6.1%)
    (4) 金銭的な負担となる:              男性( 6.4%)、女性( 5.9%)
    (5) 最近帰省した為:                男性( 5.7%)、女性( 7.0%)
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□ 50代からは「帰省される」年末年始に

 この調査には、各設問について、年代別の集計結果も掲載されています。
 これを見ると、50代以上の世代から、急に「帰省しない」人が増えてきます。これは、帰省する側から「される側」に変わることが原因とのことです。帰省される側になると、今度は旅費の代わりにお年玉の負担が増えますね。
 また、子育て関係の出費が多い40代は、金銭的な負担を心配して帰省を控える傾向があるようです。

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by e-team7 | 2012-12-07 11:15 | 話題
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-◇- 「現在の勤め先の満足度」調査
              (株式会社ゲイン 2012年4月)
   ・調査地域:全国
   ・調査対象:15~69歳の男女(男性19,779名、女性19,706名)
   ・調査の対象期間:2011年11月18日~12月23日
   ・調査の方法:インターネットによる調査

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■ 調査結果(抜粋:上位3位)

 1:あなたは、現在のお勤め先にどの程度満足していますか?
   (派遣社員・契約社員を除く)
    (1) やや満足 (29.9%)
    (2) どちらともいえない (29.3%)
    (3) やや不満足 (19.8%)

 2:1で「やや不満足」「不満足」と回答した人(転職予備軍)の役職
    (1) 一般的な会社員、職員 (52.4%)
    (2) 係長または主任 (15.4%)
    (3) 個人事業主または自営業 (14.3%)

 3:1で「やや不満足」「不満足」と回答した人(転職予備軍)の年齢
    (1) 40~49歳 (37.3%)
    (2) 30~39歳 (27.7%)
    (3) 50~59歳 (23.6%)

 4:1で「やや不満足」「不満足」と回答した人(転職予備軍)の年収
   ①現在の年収
    (1) 400万円未満 (50.5%)
    (2) 400~600万円未満 (29.4%)
    (3) 600~1000万円未満 (17.3%)
   ②目指す年収
    (1) 600~1000万円未満 (35.0%)
    (2) 1000万円以上 (28.4%)
    (3) 400~600万円未満 (25.4%)

 5:あなたが好きなアニメ・キャラクターは何ですか?
   ①全体

    (1) となりのトトロ (31.9%)
    (2) ルパン三世 (29.2%)
    (3) ディズニー (26.3%)
   ②転職予備軍
    (1) ルパン三世 (37.3%)
    (2) となりのトトロ (26.5%)
    (3) ドラゴンボール (24.8%)
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□ 持ち物で転職志向がわかる?

 この調査では、現在の勤め先に不満足感を持っている人の心理についても分析されています。これによると、”転職予備軍”には、「細かいところが気になる」「他人の言動が気になる」「自分に自信がない」等の特徴があるそうです。

 また、”転職予備軍”を転職させないために、「感情ではなく論理的」な行動を促す、「生活習慣を改める」よう指導する、「ペットを飼うなどのリラクッスできる習慣」を身に付けさせる、という処方箋が提案されています。

 ”転職予備軍”は、「サザエさん」「リラックマ」といった、癒し系キャラクターへの興味が比較的薄い、という結果も出ています。それまで持っていたキャラクターグッズを持たなくなった時は、転職志向が高まっているサインなのかもしれません。


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by e-team7 | 2012-11-12 10:02 | 話題
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-◇- 賃金事情等総合調査
              (中央労働委員会 2012年4月)
   ・調査地域:全国
   ・調査対象:中央労働委員会が選定した
          資本金5億円以上かつ従業員1000人以上の大企業
   ・調査の対象期間:2011年6月(賃金改定が行われた企業は7月以降)
   ・調査の方法:回答票の郵送による調査

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■ 調査結果(抜粋)

 1:平均年齢および平均勤続年数
    (1) 全体 39.6歳 ・ 17.6年
    (2) 男性 39.9歳 ・ 17.9年
    (3) 女性 36.8歳 ・ 14.4年

 2:平均所定内賃金・所定外賃金
    (1) 全体 367.7千円 ・ 62.7千円
    (2) 男性 383.8千円 ・ 65.2千円
    (3) 女性 287.3千円 ・ 32.0千円

 3:所定内賃金の合計を100とした賃金構成比
    (1) 基本給      91.0%
    (2) 奨励給 0.5%
    (3) 職務関連手当   2.8%
    (4) 生活関連手当   5.4%
    (5) その他の手当   0.3%

  ⇒「基本給」の内訳:
   (年齢・勤続給6.8%、職務・能力給37.9%、業績・成果給7.1%、総合判断39.1%)

 4:役付手当額(導入企業における平均額)
  ⇒役付手当を導入しているのは、集計企業のうち49.1%
    (1) 部長級          68.3千円
    (2) 次長級 69.7千円
    (3) 課長級 43.1千円
    (4) 課長代理・補佐級   41.4千円
    (5) 係長級          20.3千円

 5:昇給の方法(複数回答)
    (1) 自動的に昇給     28.8%
    (2) 査定により昇給    90.4%
    (3) 労使交渉により昇給 14.4%
    (4) その他 1.4%
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□ 賃金制度は「基本給」に細心の注意を払うべき?

 賃金制度を作る際、「諸手当」の内容や金額に多くの時間を割くことがありますが、この調査を見ると、各企業が「諸手当」よりも「基本給」の内訳に工夫を凝らしていることがわかります。
 これは、従業員が「諸手当」よりも「基本給」をより重視していることの表れではないかと思います。
 また、基本給を「総合判断」で決めている企業の割合が高く、基本給が複雑な要素をもとに決定されているという現状が伺えます。


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by e-team7 | 2012-10-15 09:44 | 話題
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-◇- 社長や会社に感じる『気持ちの上での距離』に関する調査
              (株式会社JTBモチベーションズ 2010年5月)
  ・調査地域:全国
  ・調査対象:従業員500名以上の企業に勤める会社員(経営者・役員を除く)
  ・有効回答数:男性416サンプル、女性99サンプル
  ・調査の対象期間:2010年4月9日~4月11日
  ・調査の方法:インターネットリサーチ

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■ 調査結果(抜粋:上位3位)

 1.社長との間にある、「気持ちの上での距離」はどのくらいですか。
   (1)全体

     ・違う星にいる(4億キロ)           20.4%
     ・違う都道府県にいる(500キロ)        20.2%
     ・違う国にいる(1万キロ)           19.4%

   (2)部長クラス
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     28.6%
     ・同じ都道府県内の別ビル(30キロ)      28.6%
     ・違う星にいる(4億キロ)           14.3%

   (3)一般
     ・違う星にいる(4億キロ)           24.8%
     ・違う都道府県にいる(500キロ)        22.7%
     ・違う国にいる(1万キロ)           22.3%

 2.社長との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位)
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   25.1%
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      18.2%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    13.7%
   ・目指す方向や価値観が違う           13.4%
   ・物理的な距離が遠い              12.1%

 3.上司との間に、気持ちの上で感じる距離はどのくらいですか。
   (1)全体

     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 28.9%
     ・すぐそば(1メートル)            24.3%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)  20.2%

   (2)部長クラス
     ・すぐそば(1メートル)           33.3%
     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 19.0%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     19.0%

   (3)一般
     ・姿は見えているが、離れている(5メートル) 27.3%
     ・すぐそば(1メートル)            21.5%
     ・別の部屋、別のフロア(30メートル)     19.4%

 4.上司との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位) 
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      24.5%
   ・目指す方向や価値観が違う           22.4%
   ・判断や行動に、納得できない          21.8%
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   15.6%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    5.4%

 5.上司との「気持ちの上での距離」が遠い理由(上位5位) 
   ・こちらの仕事や状況を理解していない      24.5%
   ・目指す方向や価値観が違う           22.4%
   ・判断や行動に、納得できない          21.8%
   ・相手とのコミュニケーションがない、少ない   15.6%
   ・いっしょに仕事をする機会がない、少ない    5.4%

 6.会社との「気持ちの上での距離」を縮めるとすれば、どれが役立ちますか。
   ・会社の理念や戦略を認識し、共感できる           19.8%
   ・やりがいのある仕事ができる                17.7%
   ・社内コミュニケーションが活発で、全社的な動きが感じられる 17.3%
   ・自分の仕事への評価に納得できる              11.8%
   ・仕事上の目標が明確で、納得できる             10.9%

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□ 社長との距離は「火星くらい遠い」?

 この調査では、社長・上司・会社との距離を、『一心同体』から『違う星』にまで例えて表現し、本来重くなりがちなコミュニケーションの現状をわかりやすく面白く伝えています。従業員500人以上の企業と言えども、一般社員が会社(10.7%)より社長(24.8%)のほうを『違う星』ほど遠く感じられると回答している点が興味深いですね。
 また、一般社員が上司との距離を遠く感じる要因として、「こちらの仕事や状況を理解していない」が1位となっている点を見ると、上司の観察力が人事制度の円滑な運用のために不可欠であることがわかります。


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by e-team7 | 2012-07-23 17:24 | 話題
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-◇- 平成23年パートタイム労働者総合実態調査
                   (厚生労働省 2011年12月)
     
  ・調査地域:岩手県、宮城県、福島県を除く全国
  ・調査対象:5人以上の常用労働者を雇用する民間の5,909事業所
  ・調査の対象期間:平成23年6月1日現在の状況
  ・調査の方法:郵送法
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■ 調査結果(抜粋)

 2 雇用管理の状況
  (3)賃金を決定する際に考慮した内容(複数回答:上位5位)

   ・能力、経験(52.5%:正社員73.5%)
   ・職務の内容(業務の内容及び責任の重さ)(48.7%:正社員81.2%)
   ・地域での賃金相場(37.3%:正社員18.4%)
   ・職務の成果(30.2%:正社員56.0%)
   ・勤続年数(22.2%:正社員46.0%)

  (4)手当等、各種制度の実施及び福利厚生施設の利用(複数回答)
   ・通勤手当(65.1%:正社員85.6%)
   ・更衣室の利用(61.8%:正社員66.7%)
   ・休憩室の利用(60.3%:正社員64.7%)
   ・慶弔休暇(42.2%:正社員82.7%)
   ・賞与(36.4%:正社員83.4%)
   ・人事評価・考課(36.4%:正社員62.7%)
   ・定期的な昇給(27.8%:正社員66.5%)
   ・給食施設の利用(21.8%:正社員23.7%)
   ・人間ドックの利用(20.2%:正社員44.7%)
   ・退職金(13.0%:正社員74.3%)

 3 労働条件の明示
  (3)処遇の説明

   ・過去3年間にパートから処遇に関する説明を求められた(15.6%)
   ・過去3年間にパートから処遇に関する説明を求められていない(73.5%)
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□ パートタイム従業員の処遇は「地域の相場」しだい?

 この調査では、パートタイム労働者との比較を行う目的で、調査対象の事業所に勤務する正社員に関しても、同じ質問がされています。
 この中で、「賃金」の決定要因について見ると、正社員と比較して『地域での賃金相場』の影響がかなり大きいという特徴が見られます。
 また、「福利厚生等」についても、正社員が『賞与』『昇給』『退職金』といった、金銭に関わるメニューが多いのに対して、パートタイマーは『更衣室』『休憩室』など、施設の利用に関するものが多いことがわかります。

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by e-team7 | 2012-03-12 09:00 | 話題
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-◇- 『聴いて届ける人事行動』を心掛けよ   (社団法人日本能率協会 2011年9月)
   
 日本能率協会は2010年9月から2011年3月にかけて、人事担当者を対象に「シンプルな人事制度の実現に向けたアンケート調査(回答数:人事担当者156人)」を実施した。本調査は、現場の管理職や従業員が運用しやすい人事制度はどのようなものなのかを明らかにするために実施された。
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■ 記事要約

 現在の日本企業における人事管理をとりまく潮流は、大きく2つある。1つは、劇的に変化する外部環境や、熾烈な企業間競争に対応する人材を戦略的に育成する必要性が強まったこと。もう1つは、個々人の働く価値観が多様になり、きめ細かい人事管理が求められるようになったことである。

 今後、外部環境の変化や企業間競争が緩やかになるということはありえない。したがって経営陣は人事管理に対してよりいっそうの高度さやスピードを要求してくるであろう。

 今回の調査において、経営陣による人事管理への関与が深いほど、人事管理が緻密でより複雑なものになっていることが、統計的にも確認されたのである。

 この傾向が強まることにより、現場に近い人事・労務担当者の業務が増加し、運用が現場に任されていればいるほど、ラインのマネジャーにとってもその工数は膨大なものになり、本来業務に支障をきたす可能性も否定できない。

 こうした人事管理の実態を踏まえて、いかにマネジメントしていくか。これを考えるのに際して、本調査で注目したのは、人事担当者と他部署の従業員とのコミュニケーションについてである。

 他部署の従業員とのコミュニケーションとは、人事担当者が、目標管理の制度について説明をしたり、制度運用面について現場の負荷や感想などの意見を集約したりといったことである。この行動こそが「人事管理の膨張(人事管理の複雑化)」をマネジメントするうえで鍵となると、筆者らは考える。そこで、これを「聴いて
届ける人事行動」とした。

 まず本調査により、「聴いて届ける人事行動」が強まると「人事管理の膨張」がより進むという相関が見られた。一方で、「人事管理の膨張」は「人事管理の社外評価」を高めるものの、「人事担当者のストレス」をも高めるというジレンマも内包しているという傾向が確認された。だからこそ、このメカニズムを理解し、適正にマネジメントすることが「人事管理の膨張」によるジレンマの解消につながる。

 本調査結果からは「聴いて届ける人事行動」により、企業活動に対して3つのポジティブな効果が現れるという結果がでた。1つめは、「自社の人事管理への他部門評価」に良い影響を及ぼすことだ。2つめは、「人事部門のマンパワーの活用」にも良い影響を与えることだ。3つめは、人事担当者自身が仕事に対して高い意欲をもつようになることだ。

 以上をまとめると、「聴いて届ける人事行動」により、制度適用者である従業員がいきいきと働くことができるようになると同時に、人事担当者にとっても同様の働きがいを得ることができる。そして業務の増加も、むしろやりがいにつながっていると推察される。

 とはいうものの、「人事管理の膨張」が人事管理に対して負担を感じさせていることには違いない。

 ただし、ここで重要なポイントは、人事部門や従業員がそう感じていることが問題なのだ。逆接的ではあるが、この問題を解決するためにも「聴いて届ける人事行動」が有効だ。

 本調査では、人事部門が他部署の要望を把握している度合いが高いほど、他部署からの評価が高いという結果も出ている。これは、通常企業の営業活動で顧客の声を聴き、新たな製品を開発していくプロセスとまったく同じだ。

 人事にとっての”天使のスパイラル”とは、「人事管理の膨張」をある程度簡潔にするよう人事担当者と他部署とのコミュニケーションを図っていくこと(「聴いて届ける人事行動」)である。これらのコミュニケーションによって他部署からの人事部門の評価を上げ、人事部門内のマンパワーの最適化、人事の仕事への満足や誇りといったポジティブな効果と、シンプルだと感じられる人事管理を生み出し、良いスパイラルを築くだろう。

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□ 「現場の声を聴く」と運用がうまく進む

 よく、「人事の担当?大変だねえ~」という声を耳にします。「人事管理の膨張」という言葉が、じわりと社内に浸透していることを示す会話です。
 この記事では、人事担当者が従業員を”顧客”と捉え、その反響をバネに人事サービスを提供するというモデルが描かれています。「大変だねえ~」という感想をさらに深める方も多いことと思います。
 しかし、実際に人事制度を運用している企業様を見てみると、担当者が従業員に人事制度に関するアンケートを行ったり、定期的に意見交換の場を持っている組織では、人事制度が円滑に運用され、なおかつ年を追うごとに改善されているという傾向があります。
 人事制度の運用に課題を感じた時には、「意見を聴く」というプロセスを運用に組み込んでみてはいかがでしょうか。


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by e-team7 | 2012-02-15 09:39 | 話題
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-◇-かばんの中身に関する調査
            (KDDI株式会社 2012年1月)
   
   ・調査対象:20代~40代の男性会社員400人
         (20代133人、30代134人、40代133人)
   ・調査時期:2011年12月2日(金)~4日(日)
   ・調査方法:インターネット調査〔KDDI My5.調べ〕

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■調査結果(抜粋)

 ①通勤を手ぶらで出来たらいいと思いますか。

   ・常に手ぶらで通勤している(8.0%)
   ・今はしていないが、是非したいと思う(23.3%)
   ・今はしていないが、出来るならばしたいと思う(38.0%)
   ・したいと思わない(30.8%)

 ②通勤時のかばんが重いと感じることはありますか?
  (1)年収700万円以上
   ・とてもある(18.1%)
   ・ときどきある(51.4%)
   ・あまりない(20.8%)
   ・まったくない(5.8%)
   ・かばんは持ち歩いていない(4.2%)

  (2)年収700万円未満   
   ・とてもある(16.8%)
   ・ときどきある(39.6%)
   ・あまりない(26.3%)
   ・まったくない(10.8%)
   ・かばんは持ち歩いていない(6.6%)

 ③かばんを重くしているものは何だと思いますか?
  (かばんを持ち歩いている人364人)〔上位3位〕
   ・財布、定期(24.7%)
   ・仕事で使う書類(23.4%)
   ・携帯(18.1%)

 ④仕事でのスケジュールはどのように管理していますか?
  (スケジュール管理をしている人318人)〔複数回答〕
   ・スケジュール帳を利用(54.7%)
   ・携帯やタブレット型PCなどを利用(38.4%)
   ・会社のPCを利用(オンラインカレンダーなど)(45.9%)

 ⑤あなたはスマートフォンを持っていますか?
   ・はい(41.8%)
   ・いいえ(58.3%)
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□ 部下の評価シートを持って帰るとさらに重くなる?

 調査結果を見ると、持ち歩く荷物を減らしたい、という気持ちは女性よりも男性の方が強いように思えてきます。
 考課者には男性が多い中で、部下の人事評価シートを持ち帰って付けているというお話をよく耳にします。そんなとき、考課者には、家に帰ってまで評価しなければならないことよりも、それ自体が荷物になってしまうことをストレスに感じている場合があるかもしれません。
 できることなら持ち帰らずに評価が完了できるように、一人の考課者が受け持つ部下の人数や、運用の流れを工夫していきたいですね。


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by e-team7 | 2012-01-16 10:02 | 話題
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-◇- 病院人事制度・諸施設等の実態 (株式会社産労総合研究所 2011年9月)
      
   ・調査対象:会員病院 約2,300〔うち回答数335(14.57%)〕
   ・調査時期:2011年6月~7月
   ・回答した病院の内訳
     500床以上(11.0%)、300~499床(21.8%)、200~299床(16.1%)
     100~199床(31.3%)、99床以下(19.7%)
   ・調査方法:下記(8)項目について、計156の質問に「ある なし 検討中」を回答

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■調査結果(156問のうち16問を抜粋)

 (1)経営・組織運営
   1)第三者機関による職員満足度調査  あり(25.7%) 検討中(5.1%)
   2)セクシャル・ハラスメント防止策  あり(60.4%) 検討中(15.3%)

 (2)ワークライフバランス
   1)男性職員向けの育児休業支援措置  あり(66.6%) 検討中(6.1%)

 (3)人事制度
   1)看護サービスを評価するシステム  あり(43.2%) 検討中(15.4%)
   2)看護ケアの向上を目的とする自立的活動支援
                      あり(69.4%) 検討中(6.4%)

 (4)賃金・退職金
   1)看護管理職の年俸制        あり(41.6%) 検討中(1.8%)
   2)成果・貢献度連動型賞与      あり(29.9%) 検討中(5.4%)

 (5)労働時間・休暇制度
   1)リフレッシュ休暇制        あり(48.3%) 検討中(1.5%)
   2)ドナー休暇(提供する際の特別休暇) あり(19.5%) 検討中(5.8%)

 (6)新卒・既卒採用
   1)採用指定校制           あり( 8.6%) 検討中(2.1%)
   2)期間限定看護職採用        あり(29.6%) 検討中(1.9%)

 (7)人材育成
   1)資格取得促進研修         あり(45.9%) 検討中(8.9%)
   2)自己啓発費用援助制        あり(57.1%) 検討中(4.0%)

 (8)福利厚生
   1)人間ドックの受診援助       あり(57.8%) 検討中(1.5%)
   2)禁煙促進のための援助制      あり(23.3%) 検討中(5.2%)
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□ 評価制度よりも教育制度が充実

 この調査では、「人事」に当てはまる広範な事柄について調査を行っています。
 この中から、人事評価や処遇に関する内容を見てみると、成果や貢献度、サービスの質といった「評価」に関するものさしを設定し、かつ運用している(実際の「処遇」に反映させている)病院は少ないことがわかります。
 その反面、他の業種と比較して、職員に対する看護ケア技能の向上支援や、自己啓発への支援が充実していることがわかります。


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by e-team7 | 2011-12-12 14:06 | 話題
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-◇-2011年版『産業人メンタルヘルス白書』
        ~仲間や会社との「絆」がメンタルヘルスに寄与
               (公益財団法人 日本生産性本部 2011年8月)

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 職場の人間関係は「上司との関係」「同僚との関係」の両尺度でカバーできるが、絆の分析とすることによって、企業・組織体との絆も分析対象とすることができる。これらの絆、ないし人間関係が心身の健康に及ぼす影響をできるだけ公平に評価することが、今回の研究の目的である。

(研究結果と考察の概要)

 (1)絆を結ぶ対象として上司、同僚、組織、家族を想定したが、いずれも関係
   が良好であればメンタルヘルスを向上させる方向にある。中でも相関が高
   かったのは『同僚関係』である。

 (2)職場の人間関係が期待(した)ほどメンタルヘルスに寄与しない理由のひ
   とつは、職場の人間関係(同僚関係)は衛生要因〔満たされないと不満で
   はあるが満たされてもそれほど大きな満足につながるものではない〕であ
   るためと考察された。

 (3)社交性は『低い』方に多く(社交性の項目に一つも”はい”と答えない人
   の割合が29.6%)分布しており、日本の産業人は社交的でないと言える。

 (4)上司と家族の場合、それ自体との関係の良し悪しより、社交性の有り無し
   でメンタルヘルスの良否の説明がついてしまうが、同僚と企業・組織体に
   対しては社交性よりそれ自体との関係の良さがメンタルヘルスを決めてい
   る。

 (5)誰と名指しできる対象ではなく、仲間や企業体といった想像の範囲内の集
   団に絆が結ばれているとき、メンタルヘルスへの貢献度が大きくなる。

 (6)社交性のない日本人にとって、絆の形成は重要な要素となる(『同僚関係』
   の絆が良好であれば、社交性以上に「不安」を下げる要因となっている)
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□ 社内で「繋がっている」感覚を醸成する

 この調査を見ると、従業員は、同僚との良い関係を基本単位として、企業全体が一体感を持っていると実感できた時、メンタルヘルスを良好に保つことができるということがわかります。
 「社交性」の低さを考えると、個々の努力に任せるだけでなく、普段の仕事を通しての交流が活発になる仕組みを作ることが大切なようです。


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by e-team7 | 2011-11-14 14:23 | 話題

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