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人事制度の道具箱

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第229号「ビジネスマンのための『行動観察』入門」

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-◇-松波 晴人 著
     「ビジネスマンのための『行動観察』入門」
                 講談社現代新書 2011年 760円

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■ 本書の概要
 
直接現場に入って人の行動を観察し、それを分析して問題解決を図る手法「行動観察」の要点を、筆者が実際に行った観察過程と結果から解説した本です。
 人事考課に不可欠な、被考課者の行動を「観察」する際の参考となる一冊です。
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■ おすすめポイント

 「行動観察」とは、具体的には”現場に行って、人の行動を観察する”ことによって、”根拠のあるソリューションを提案”することを指します。

 この本では、ワーキングマザーのお悩み発見、イベントの売上向上、オフィスの残業削減、ホテルマンのサービス向上など、人間の何気ない行動をつぶさに追いかけて問題解決につながった例が多く紹介されています。

 「行動観察」のポイントは、対象をただ”見る”のではなく、「目の前の人をいかに幸せにするか」という想いを持って”観察する”ことにあります。

 また、行動を観察する過程では、自分の価値観や先入観というフィルターを通して対象者を見ない(ありのままを見る)ことも重要だと述べられています。

 そして、観察結果を”根拠のあるソリューション”として提案する際には、観察者が行動観察から発見した事実を整理し、対策を熟考して提案を行うものの、どのソリューションを選択するかは、観察の対象となった組織の長や現場の従業員に任せるべきであることが強調されています。


 人事考課においても、考課者に対して、被考課者の行動を「観察ノート」に記録して忘れないようにすることを奨める企業が多くあります。
 ただ評価のABCを付けるために記録するのでなく、”人事考課を通して部下を幸せにする”という立場で行うと、部下育成に対するイメージが掴めてくるのではないでしょうか。

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by e-team7 | 2012-05-28 10:49 | 書籍

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