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人事制度の道具箱

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第194号「どうしても人事考課ができない時は?」

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-Q-夏季賞与の評価実施が近づいているのですが、先日の震災の影響もあって、
  社内に「人事考課どころじゃない」という雰囲気が流れているように感じ
  ます。また、被災した取引先との対応等で業務量が増えているため、考課
  のための時間確保も難しくなっています。どうすれば良いでしょうか。

-A-通常通りの人事考課(評価→面接)を行うことが望ましいですが、どうし
  ても時間が取れない場合は、面接だけでも行ってみてはいかがでしょうか。

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■ 考課を「コンパクト」にする方法を考える

 多くの企業にとって、人事考課は将来の昇進や昇格の基準となっているため、できるだけ「行う」方向で考えることが前提となります。

 具体的には、一次考課→二次考課→社長考課(最終決定)と続く中で、同時に実施しても良い所や、分担できそうな所を探して、考課の「期間」と「プロセス」の両方をコンパクト化できるようにします。

 例えば、前回の考課で評価を記入したシートを見ながら、上司と部下とで今期良くなった点、改善できなかった点等を話し合い、上から修正すれば、一次考課(本人考課)から二次考課(上司考課)にかけてのプロセスがかなりコンパクト化されます。また、評価の調整を二次考課者と社長とで集まって行うことも、プロセスの短縮につながります。

 ただし、この「コンパクト化」は、決められたプロセスでどうしても行えない場合にのみ実施すべきものです。というのも、人事考課は「仕事に対する行動の振り返り」であり、本来、上司と部下それぞれが主体的に取り組むことで人材育成につなげることを目的としているためです。
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■ どうしてもの場合には「面接」を

 考課の「コンパクト化」さえ考える時間がないという場合には、仕事に対するモチベーション維持のためにも、面接だけでも実施すべきではないでしょうか。

 まとまった時間が確保できない中で面接を行う場合、考課者の準備の効率化も考えて、話す内容を様式等にまとめて事前に配布しておくのも一つの方法です。

 「今期特に力を入れた点」「来期改善したい点」という見出しだけでもあれば、話の脱線を防ぎ、短時間で面接をまとめることが可能です。

 しかし、この結果は定量的に判断することが難しく、被考課者の納得性の観点からも、実際の処遇に直接反映させることが難しいため、賞与の配分には別のルールを決める必要があります。


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by e-team7 | 2011-05-27 16:15 | Q&A

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